自然栽培の苦労って何だろう

先日、とある雑誌の原稿依頼を受けたので、自然栽培や固定種についてあれこれ考えています。

原稿テーマの中に「楽しさと苦労」と書かれていて、自然栽培や固定種野菜を作るときの辛さって何だろう?って思いました。ちょうど夏が終わったところで、「除草かな?」って思ったのですが、除草の辛さって、農家として暮らしていく中で、大きなものなんだろうか?って思い始めました。

農家が暮らしていけるようになるには、まず作物が元気に育つこと。栽培技術だけでなく、その年の天候などにも大きく左右されます。それは、自然栽培だから、固定種野菜だからではなくて、慣行栽培の農家でも同じこと。最近被害が大きくなっているアライグマは、どの作物でも関係なく食べてしまいます。

販路開拓も重要なことですが、これもどの農家も工夫が必要なこと。大量生産して市場に卸すか、直接消費者に届けるか?市場出しの場合は市場の動向に左右されるだろうし、直接契約の場合は手間がかかるし、販売は大変なことに変わりはない。

農家を続けるのに大切なのは経営。これは、農家だけでなく事業者ならだれでも大切なこと。

農家は大変って言われるけど、よく考えると、自営業者はみんな大変であって、一次産業は自然に左右されるからまた大変なところがあって、その大きな大変に比べれば、自然栽培や固定種野菜を育てることの大変さって、屁みたいなものかなって思いました。(ちなみに、農家の自由さを味わってみると、会社員ってストレス多くって大変!って思います。)

私たちは、おいしくて、大切にしたいから自然栽培で固定種野菜を作っているだけ。他の農家や自営業者と辛さはあんまり変わらないけれど、好きで始めたことでもあり、楽しさは人一倍。日々の小さな幸せを大切にしていると、ほんと農家って素敵な仕事だなって思います。

誇りを持って仕事をしている農家がたくさんいます。農家以外にも、こだわりを持った仕事人もたくさんいます。お互いに高めあって、いい仕事をして行きたいなと思います。

カテゴリー: その他

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