飯能市には、自由の森学園という素敵な学校があります。「日本で一番まっとうな学食」という本で、まず食に対するこだわりを知りました。味噌や天然酵母パンまで自家製するこだわりっぷりです。小島農園のお客様のなかにも、自由の森学園にお子さんが通っている方がいて、学校の素敵な様子を聞いていました。音楽祭や体育祭の楽しそうなこと、サンバに夢中になる子、入学試験の面白いこと。などなど。そんな中で、「体験学習」というのがあること、そして、自由の森学園の卒業生の進路で人気なことに、大工と農業があることを知りました。農業に関心を持っているジモリ生、体験学習で小島農園に来てもらえないかなと。お客様の伝手で、担当の先生に連絡することができて、この夏から体験学習の生徒さんを受け入れることになりました。
夏休みということなので、真昼の暑さを避けるため、1泊2日で1日目が午後3時からで2日目がお昼までとしました。1日目は草取りなどの作業で、2日目は収穫日です。6名の生徒さんが参加してくれました。お友達と一緒が2組、一人でが2人、4回に分けてとなりました。
7/26,27は中学3年生のMちゃんとKちゃん
さて、1回目は中学3年生の二人です。MちゃんとKちゃん。あいにくの雨でしたが、家で紅芯大根と黒田五寸人参の種採り、黒千石豆の選別をしました。3時から6時までと時間を区切って。それからは、夕ご飯までこどもたちと遊んでくれました。本が大好きなMちゃん、ゾロリシリーズを見てました。「ミッケ」の本も楽しそうにみんなで遊んでました。夕ご飯は、バングラデシュのキチュリ(3種類のお豆の炊き込みごはん)にしました。苦手な野菜が多いのに農家に研修に来たMちゃんは、「これは食べられない」と食べれないお野菜もちょこちょこ。親友Kちゃんが担当します。二人の仲を見て、自分の中学生だったころを懐かしく思いました。
さて、翌朝は5時から収穫です。が、4時ごろにはゴトゴト音がして、4時半には準備完了の二人。予定より早く出発することにしました。まずはりゅうの畑です。相模半白きゅうり、ゴーヤ、モロヘイヤの収穫をお願いしました。その間に、私が万願寺唐辛子、真黒ナス、空芯菜を収穫しました。相模半白きゅうりは、わりと見つけにくいので、全部採れたと思った後でも、「あ、ここにも!」と見つかることがあります。
7時半ごろ、一旦家にもどって朝ご飯です。それから出発するまで、Kちゃんは、長男とキャッチボール。二人とも汗だくになって戻ってきました。
お昼ごはんの準備までして、こんどはみんなで畑に行きました。うさぎの畑で、マクワウリ、人参、緑ナス、ピーマンの収穫。クマの畑に戻って、トマトの収穫です。サンティオ、ステラミニトマト、ピッコラカナリア、メキシカンミジェットなど収穫してもらいました。小雨もぱらついていました。私は、世界一トマトとメニーナの収穫。それぞれ袋詰めします。Mちゃんが、袋詰めを楽しそうにやっていました。最後、お客様ごとにお野菜を分けるところまで手伝ってもらいました。お昼ごはんは、畑でおにぎりとスープ。あら残念、トマトスープがMちゃん苦手でしたー。そうそう、二人の特技が「太鼓」だったので、ハウスにある太鼓をたたいてもらいました。いつもたくさんあるバチが見当たらず、一人がバチ、一人が割箸という力が入らない組み合わせでしたが、私たちにも馴染みがある「みやけ」をやってくれました。上手!
収穫したお野菜をいろいろお土産にして、ようやく帰宅です。お疲れさまでした。ぜひ、他のイベントにもお手伝いに来てくださいねとお誘いしました。
7/28,29は、高校2年生のYちゃんとMちゃん
1回目のKちゃんとMちゃんが帰った翌日、YちゃんとMちゃんが来てくれました。暑い中、駅から歩いてきてくれました。7月中に播種したかったキャベツの種まきをすることに。まずは、草を積んでいる「草堆肥山」へ。草を積んで1,2年すると土になってきます。土になったところを掘り出して、ふるいにかけます。それからポットに土を入れて種まきをしました。1つのポットに3粒ずつ播いてもらいます。1日で10トレー、計150ポットの種まきができました。種まき中にも、これは今年種取りした種なんだよと説明したり。Mちゃんは、家族で畑で野菜づくりをしたこともあるそうで、色々つっこんだ話もしました。「農薬」についても疑問をもっていたようで、自然栽培のこと、固定種野菜のことなど、いろいろ話してみました。何が心に残るかな。Yちゃんは、有機野菜の値段がなぜ高いのかって思っていたとのこと。極端な例で、「人参は1袋1000円でもいいくらいだよ」と言ってみました。野菜の値段について、あれこれ話もしました。野菜の値段って、ほんと難しいのですが、小島農園では、実際にかかったコストよりも断然安く、自然食品店の値段と、普通の人がどうにか買える値段を考えて決めています。
後日の話ですが、今年種採りはよく熟していなかったようで、発芽率が低かったです。何度か追加で播きました。キャベツは200株くらい植えたいところですが、さて何株植えることができるでしょうか。
暑い日だったので、みんなで銭湯に行ってきました。道中、Yちゃんが得意だという早口言葉を教えてもらいました。長男が氣に入って、その後ずっと練習していました。夕ご飯は麺を。野菜が大好きなMちゃん、作り甲斐があります。きゅうりの塩もみ、トマトもざく切り。あっという間に完売です。
翌朝は早朝収穫で5時出発。1回目と同じくりゅうの畑でお野菜収穫です。種採り用の大きなキュウリ、ナスも紹介。家に戻って朝ごはん。納豆が好きだというMちゃんに、小島農園の納豆を出してみました。なんでもおいしいって食べてくれると嬉しいですね。
畑に戻って収穫再開。2日前の小雨の天気とうって変わって暑い暑い。最高気温は34度でした。この日から、トマトを1種類収穫したら、日よけをした作業場で袋詰めをして涼んでから、次のトマトの収穫をするようにしました。昼ご飯、おにぎりが足りなかったのですいとんを作りました。暑いのに、熱いすいとんが好評。これまた「おいしい!」と言ってくれる二人が嬉しいですね。出荷準備が終わるところまで付き合っていただきました。暑さになれている私たちとは違い、大変だったと思います。「暑い中、働き過ぎにならないように氣をつける!」これが、来年への教訓です。
そうそう、お土産を持って帰った二人、それぞれ家族の皆さんとおいしくいただきましたとメールをくれました。またイベントに来てもらえるように、連絡したいと思います。
8/2,3 高校1年生のHちゃん
3回目は、高校1年生のHちゃんが一人でやってきました。ジモリ生担当の母子チーム、山の方に配達に行っていて3時にギリギリに戻ってきたところ、2時過ぎに到着したというHちゃん、丈ちゃんがあれこれ圃場を案内してくれていたところでした。
さて、Hちゃんにはブロッコリーの種まきをお願いしました。今年はブロッコリーは少なめにしようかなと思って、ブロッコリードシコを3トレー。2年前の種交換会でいただいた「紫ブロッコリー」を2トレー播きました。そして、キャベツの発芽率が低かったので、追加で3トレー播きました。後日のことですが、ブロッコリーの発芽率の高いこと。キャベツと同じように播いたのに、ブロッコリーはほぼすべて芽が出ていました。
Hちゃんがいるときに、「畑に行こうよ!」の参加者が集まってトウモロコシの収穫もしました。農薬をしないとかなり虫がつきます。そんなところも、「無農薬」に興味があるHちゃんには参考になったのではないでしょうか。
さて、恒例となった銭湯に行って夕ご飯のパターンです。夕ご飯の準備中は、Hちゃん折り紙をしてくれました。翌日の朝ご飯のときもですが、変わった折り紙知ってます。2つ繋がった折り鶴に長男は興味津々。ジモリ生の体験学習、こどもたちがいろいろ遊びを教えてもらえるのが楽しいなと思っています。
翌朝、朝は苦手そうなHちゃんでしたが、無事起きることができました。りゅうの畑で収穫。この頃からマメコガネがモロヘイヤで増えてしまって収穫が難しくなってきました。空心菜が次々と伸びています。6人のジモリ生にあって、それぞれ個性があるなって思いました。1組目のMちゃん、収穫&調整作業がはやくて丁寧なのが印象的です。農作業、私は大雑把で速いタイプです。農業だけではなとおもいますが、時間がかかっても正確な方が、あとのことまで考えると早かったりします。「農業は、どんな人でも役立つ仕事があるんだよ」なんて、誰かに伝えました。
この日も、いったん戻って朝ご飯、昼ご飯の準備をしてから畑に戻りました。この日も33度の猛暑。12時ごろに「(もっとやりたいという)氣持ちはあるけど体がついてこない」と熱中症の症状の手の震えが出てきたので、ご飯を食べてから家に帰ることにしました。ここでまた反省。暑さになれていないジモリ生、熱中症予防に塩分補給しながら水分補給しないとでした。梅酢水を一度出しましたが、塩をなめるとか、他の方法もいいかも。10時のおやつで塩気のあるものを補給するとかもいいかもしれません。
体験学習がはじまる前に、生徒さんそれぞれが自己紹介文を送ってくれました。それをみて、太鼓好きなんだってとか、早口言葉が得意なんだ楽しみーと思ったり、無農薬についてよく考えたい子なんだと知ったり、とても参考になりました。Hちゃんは、いろいろ知りたい子だったので、私も丈ちゃんも、あれこれいろいろお話しました。家風なんでしょうね、とっても礼儀正しくて素敵だなって思いました。こどもたちにもしっかり対応してくれました。
私は、ジモリに興味津々。みなさんに、なんでジモリにしたのかな?とか、ジモリってどんな学校?っていろいろ質問しちゃいました。やっぱり面白そうな学校だな、長男を通わせたいなーなんて思いました。伸び伸びと個性を伸ばせる学校だと思います。
8/8,9 宅配のお客さんのうちの、中学3年生
宅配のお客さん、そして畑にもよく手伝いに来てくれる人のお嬢さんWちゃんが体し験学習に来てくれました。Wちゃんなら大丈夫かな?と「8,9日に枝豆もぎに来たい!」という東京のお客さんNさんに、「じゃあ、お泊りでどうですか」と誘ってしまいました。ということで、Wちゃんは、Nさんと小学1年生のこども2人と一緒にステイすることになりました。ちょっと無理な組み合わせとなりましたが、Wちゃん、もう1つの体験学習先が「幼稚園」ということで、こども相手も好きなのかな?大丈夫かな?と思いました。
1日目は人参の除草です。人参の除草をしながら、自然栽培の特徴を話したりします。知人の農家さんは、自然栽培と慣行農法の両方をしているのですが、同じ人参の種を播いても、除草剤を振った人参の方は味がなく、草取りした自然栽培の人参の方はフルーツのように甘いと。草取りは大変だけど、味が違うんだよね。1月2月の人参は本当においしいんだよーなんて話しました。
この日は、長男も含めて小学1年生が3人。にぎやかすぎです。夕ご飯には、またキチュリ。緑ナスのバジ(揚げたもの)が人気でした。じゃがいものボッダ(つぶしたの)も大人気。中学3年生、さすが育ち盛り、しっかり食べてくれて嬉しかったです。その後、花火をして銭湯に行きました。花火をする小学生たちのたのしそうなこと。
この日は、夜が熱帯夜でした。冷房のない小島家、「夜中起きたら朝びっしょりだった」とのこと。Nさんのこどもたちも、夜中に暑くて起きてました。わが子たちは、慣れていてすやすや寝てました。私たち、暑さの耐性がかなり高くなってしまったようです。夏の体験学習受け入れ、夜の暑さ対策もしないとー!ひとまず、来年は扇風機を用意しよう。
さて、翌朝5時から収穫開始ですが、4:50に起きていない様子。「あと10分で行くよー!」と声をかけて出発となりました。朝の収穫、氣持ちがいいからとスケジュールに組んでみましたが、朝が弱い子には大変かなって氣がつきました。私は、朝が大好きなので氣がつかなかったのです。
ようやくジモリ生と2人となったので、あれこれ農業の話をしたり、ジモリの話を聞いたりしました。みんなに質問したのが、「野菜の通路に敷きわらをしているんだけど、どんな効果があると思う?」です。「土が乾かないかな」と答えがあったり。その他にもいろんな効果があります。
1.通路を踏み固めないこと。通路にもお野菜の根っこが伸びているので、踏み固めないことで根っこがすくすく育ちます。
2.わらが光を通さないので、草が生えなくなります。11月まで収穫するピーマンやナスなど、除草をしなくてすむと助かります。
3.泥はねがなくなり、お野菜がきれいな状態で収穫できます。ほふくする空心菜など特に。
4.クモなどが住み着き、蛾など害虫を食べてくれます。
さて、朝の収穫が終わると、Nさんが朝ご飯の支度を終えて待っていてくれました。朝ご飯ではじゃがいもの味噌汁が大好評!ご飯の後は、みんなで畑に。今度はこどもがいっぱいでにぎやかです。こどもたちは、クマの畑に設置した水遊び施設で遊び始めました。NさんとWちゃんが、次々とお野菜を袋詰めしてくれます。3回目のHちゃんの教訓、「暑いときに無理させない」を思い、トマトの収穫は私がして、袋詰めをWちゃんにお願いしました。人手が多くて作業が進みます。ちょっと遅れましたが12時半にほとんどの収穫&調整作業終了。みんなで家に帰って昼ご飯にしました。この日も、麺!あついので、冷たい麺がおいしいです。
Wちゃんは、こどもたちがにぎやかな中での体験学習になってしまい、他の子たちほどしっかり話ができなかったのが申し訳なかったです。1回目のMちゃん、Kちゃんとお友達とのこと。来年は、みんなで「畑に行こうよ!」とか来てくれるといいな。
ということで、ながくなりましたが、体験学習の様子でした。
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