2020年の稲作、育苗で失敗してしまいました!成功談より失敗談の方が参考になる!と思うので、恥ずかしいですが失敗したところを紹介します。
今年の田んぼ仲間
今年の田んぼ仲間の紹介です。
まずは、去年も研修してくれたほっこりポッコリ自然農園の橋井さん。お米だけでなく、麦の収穫なども協力しながらやってます。とっても楽しい人で、いつもうちの家族と冗談がたえません。
来年4月から、飯能で農業を始める岡田さん、小島農園で研修しています。すでに米麦の大規模農場で働いた経験があり、教えてもらうこともいろいろあります。
そして、やまね酒造の代表取締役社長の若林さん。飯能で酒蔵を作り、自然栽培のお米でお酒を造るそうです。今年は研修生として小島農園のツバメの田んぼを担当して、籾まき、田植え、除草と全工程をやってもらいます。
去年に引き続き、田植えに来てくれた戸田さんもありがたい助っ人。今年もよろしくお願いします。
今年は、小島農園の女神にも田んぼの除草を楽しんでもらおうと思います。
コロナ感染症予防で、今年の田んぼはこのくらいの人数で行う予定です。人数制限する方が、小島農園的に気が楽なのです。
作業日と作業内容
3/19 田起こし1回目
4/14 ツバメ コンクリート畔補修
4/23 塩水選、湯温消毒、浸種
4/27 籾まきして、育苗ハウスにトレーを積んでおく(発芽まで水遣りの手間を省くため)
4/30 神丹穂、コガネモチ発芽したので、育苗トレーを並べる。ササニシキがほとんど発芽していない。
5/14 田起こし2回目 ドジョウの田んぼ 高低直し、畔の補修
5/28 代掻き1回目。育苗トレーを田んぼに移動
6/5 代掻き2回目
6/6 田植え
ササニシキの発芽が悪すぎた
ササニシキの発芽がとても悪かったのは、催芽時間が他のより1日遅れたのか?湯温消毒で失敗したのか?原因を考えたのですが、1か月後に思いつきました。乾燥機で12.5%まで乾燥させた胴割れ米が多かったお米を種もみとして保管してしまったのです。10月から12月は、忙しさのピークで、種もみのことをしっかり考えてあげることができなかったのでした。
朝夕の潅水で、どうにかササニシキも4割くらい芽を出してくれました。2019年に続き発芽で2年連続の失敗です。いつも1トレー80gくらいの薄播きにしているのも失敗を重ねる原因だと思います。1反で育苗トレー20枚、種もみ1.6㎏用意しているのですが、来年からは倍の1反3kgくらい用意して厚く播きたいと思います。
神丹穂、コガネモチの発芽がよく、トヨサトもゆっくりではありましたが発芽が揃ったのでよかったです。主力のササニシキが発芽が揃わず、播きなおすべきか?と悩みましたが、そんな時間とれないから、神頼みしました。
育苗で苗が乾燥気味に
苗の育ちが遅いのも今回の失敗の一つです。晩生のトヨサトは、育苗中もゆっくり育ちます。来年は育苗ハウス内でお米も育苗したほうが育ちがいいかなと検討を始めました。
今まで、育苗プールを作って育苗していました。プールになっていると水遣りが毎日でなくてすむので楽ですが、デメリットがいろいろありました。
- 床面を平らにしてビニールシートでプールを作るのは難しく、どうしても凹凸ができてしまう。この作業のために夫婦ケンカしたくない!
- 発芽にばらつきがあって、発芽前に水が滞水すると地温が下がってますます発芽が悪くなるらしい。
- 床がビニールシートだと、根っこがよく育たないように思いました。
- 野外に作ったので、大雨のときに水が深すぎになる
今年はプールを作らずに、畑に直接トレーを置いて、毎日水やりすることにしました。育苗トレーを地面に置いたら、トレーの穴からでた根っこが地中に伸びてよく育つと思いました。例年と比べて、思ったほど生育の差はありませんでした。水遣りは、よく晴れた日は朝と夕の2回行いました。動噴を使っても結構時間がかかった上、水やりが足りないところがあり、苗は乾燥気味でした。
例年どおり、途中から葉っぱが黄色くなってしまいました。やっぱり田んぼの中で育てたほうが稲は嬉しいようです。5/28に代掻きが終わってすぐに田んぼに移動することにしました。
作付 田んぼと苗の相性を考えて
今年は、ササニシキを44枚、トヨサトを22枚、コガネモチを6枚、神丹穂を6枚用意しました。
田植え機は、トレーから稲を掴む量を変えられます。よく育っている神丹穂とコガネモチでは掴む量を少なく、発芽の悪かったササニシキでは一番多く掴む設定にしました。
コイの田んぼ1.5反は、田んぼに高低があります。去年、倒れやすいササニシキが倒れなかったので、倒れやすいササニシキと神丹穂を選びました。ちょうどササニシキと神丹穂は、苗の丈が長かったので、深いところでも育ってくれそうです。
ほっこりポッコリ自然農園さん担当のドジョウの田んぼは、去年よく育ったトヨサトにしました。
やまね酒造さんが担当するツバメの田んぼはササニシキにしました。トヨサトよりお酒にしやすいかと思って。
カルガモの田んぼは、ササニシキがべったり倒れる田んぼなので、今年はトヨサトを育てることにしました。カルガモの田んぼは、もともと高低のある2枚の田んぼだったのを、少しずつ均したものです。まだ少し高い方が高く、なぜかササニシキも倒れにくかったので、そこはコガネモチを育ててみることにしました。
2種類のお米を1つの田んぼで育てるときは、「早生」と「晩生」にします。早生のササニシキと晩生の神丹穂(もち米)とか、早生のコガネモチと晩生のトヨサトというように。かるがもとツバメは隣接しているので、そこはトヨサトとササニシキにしました。
神丹穂は、今の田んぼになってから、初年度の2016年だけ倒れませんでした。それ以降は、条間40㎝、株間40㎝、セルトレーで1本ずつ育て、手植えをしたのまで倒れました。
今年は、ササニシキが倒れなかった田んぼで、条間60㎝にしてみました。4条植えの田植え機の2番と4番を抜いてみました。2017年~2018年で、端の列だけ倒れなかったので、根っこが十分伸びると倒れないかもと仮説を立てました。
代掻きの考察
代掻きって、どろどろの中をトラクターで走るの、とても怖いです。トラクターではまったことある人なら、あの泥の中をどうやってトラクターで移動できるのか不思議だと思いませんか?
トラクターの代掻き、今年で5年目ですが、やっぱりドキドキしました。うちのトラクター クボタGL23は、回旋するときに土をえぐりやすいと思います。なので、普通の往復して耕耘というのが私の技量では難しく、バックして前進するときに耕耘するという方法をしています。この方法だと回旋によって土をえぐることが少なくなります。それでも、トラクターが傾いて危なくなるときがあります。でも、水を張った田んぼだと、トラクターも浮力が働くようで、「どうにかはまらずにすんだー。」という場面が何度かありました。
代掻きは2回します。周りの田んぼを見ると代掻き1回の方がほとんどです。2回する理由は、1回目の1週間後に行うことで、コナギやヒエなどを除草できるからです。今年も2回目の除草でかなりの草が浮きました。
ツバメ、スズメ、カルガモの田んぼは、1つの取水口から順番に水を送っています。どうも一番下のかるがもの水位の調節をするのが難しくて、今年も水位が高めのまま代掻きをしました。水位が高いまま代掻きをすると、前回代掻きしたところが見えません。感を頼りに進むしかありません。でも、ひとつだけ深水浅耕のメリットがあります。ロータリーで押しのける土が、水がいっぱいなのでそのうち落ち着いて平らになることです。そして、軽い泥が最後に表面に落ちて、トロトロ層ができあがることです。(うっかり、代掻きできなかったところは土が盛り上がってしまいました。)
2回の代掻きと、私のターンしないでバックして代掻きする方法で、同じところをトラクターのタイヤが何度も通るので、かなり田んぼが深くなってしまうのが難点です。でも、今の私の技量だとこれがいいかなと思っています。
田植え
田植えは、6/6(土)に行いました。午後には雷雨の可能性もあり、朝8時半から田植えを始めました。ドジョウの田んぼ担当のハッシーは、2条の手押し田植え機で田植えを同時進行しました。
去年は、5月になってからコイの田んぼを借りることになり、追加で種まきしたこともあり、田植えが2回になりました。今年は1日で全部の田んぼに田植えができました。4条田植え機のおかげです。
岡田さん、戸田さん、若林さんには、機械植え後の補植をお願いしました。畔際の草取りも終わっていなかったのでお願いしました。予報通り15時過ぎると雨が降ってきましたが、無事田植えも終わっていたので助かりました。補植を後日に残して、育苗トレーを洗って田植え作業を終わりました。
育苗失敗しましたが、作付を工夫することでどうにか、足りないながらも前面に田植えすることができました。育苗トレーから掴む量を変えられる田植え機、本当にありがたいです。来年以降は、育苗トレーの播種量を多くして、植え付け量を少なくして、トレー数を今の1反20枚から、1反14枚くらいに減らせるかもと思っています。
苗が足りなくなって、倒れやすい神丹穂を結構作付ました。倒れませんように!
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