2024年の稲作のまとめ

2024年の稲作を振り返ってみました

新たに1.4反の田んぼを借りる

2023年に隣の田んぼの地主さんに、「田んぼを使わないか?」と声をかけていただき、新たに1.4反の田んぼを借りることにしました。「たなご」と命名しました。

今まで借りている田んぼは、用水からU字溝に取水して、10つの田んぼに入水します。U字溝が古くて途中で水漏れするのか?水量が少なくて一番下の田んぼでは水が足りなくなることがあります。たなごの田んぼは、用水から取水して3つの田んぼで使うだけなので水が潤沢に使えます。しかも、上が道路(その上はうちの田んぼ)なので、除草剤や農薬の影響を受けないのがありがたいです。

ずっと畑として使っていたので、田んぼの端が高く、真ん中が低いようです。ひとまず、畔も低くて水がたまらなそうなので、人力で土を移動して畔を作ったり、低そうなところに高そうなところから土を移動しました。作業はきりがないので、1日でできるところまでにしました。

新しく借りた田んぼ

新しく借りた田んぼ

畦を作る

畦を作る

畦に土を盛る

畦に土を盛る

田んぼの真ん中に土を移動。

田んぼの真ん中に土を移動。

稲わらの移動

田んぼに置いてあった稲わらを畑に移動しました。冬は田んぼに広げておいた方が腐りにくいです。

稲わらを運び出す

稲わらを運び出す

田んぼの隣の畑にリアカーで移動。ヤギも連れて行きました。

田んぼの隣の畑にリアカーで移動。ヤギも連れて行きました。

畑の隅に積んでおいて、あとで通路の敷きわらにする予定です。

畑の隅に積んでおいて、あとで通路の敷きわらにする予定です。

3/19 1回目の田起し

3月中に1回目の田起しをしています。稲の株がころっとひっくり返るくらいの深さです。

3月に1回目の田起し

3月に1回目の田起し

4/25 種籾の塩水選と浸種

前年に自家採種した籾を多めに計量しておいて、塩水に入れて、浮いた軽い籾を除去しました。
種もみの塩水選、湯温消毒、浸種に詳しく書いてます。

2013年よりも、田んぼの面積が増えて種もみの量も増えました。

6種類の種籾は間違えないように名前を書く

6種類の種籾は間違えないように名前を書く

塩水選の様子

塩水選の様子

浮いた籾がいっぱい。網ですくって除去します

浮いた籾がいっぱい。網ですくって除去します

塩水選が終わったらネットに入れます。「日本晴」って書いたつもりが「日本語」になってた!

塩水選が終わったらネットに入れます。「日本晴」って書いたつもりが「日本語」になってた!

塩水選が終わって全部ネットに入れたら、お風呂場で湯温消毒をしました。60度のお湯に10分浸けて、用意しておいた冷水に取り上げます。樽をいっぱい用意して、どんどん冷やしました。10分以上煮ると発芽しなくなっちゃうので緊張します。湯温消毒をしたほうが発芽が揃う気がします。

お風呂場で湯温消毒

お風呂場で湯温消毒

初めは少し高温で。種もみを入れると一気に温度が下がるので

初めは少し高温で。種もみを入れると一気に温度が下がるので

いい湯だなぁ

いい湯だなぁ

最後に、池に浸けておきます。

しぼり水がたまる池に浸けて、1日1回水から出して呼吸させます。

しぼり水がたまる池に浸けて、1日1回水から出して呼吸させます。

4/29 もみ播き

4/29に毎年、籾種まきをしています。浸種していた籾は、泥がついているので少し洗ってから洗濯機で脱水します。脱水すると種まきしやすくなります。

苗のトレーに品種ごとに色を付けました。今までに何回か、品種間違いが発生したことがあります。

苗のトレーに色を付けました

苗のトレーに色を付けました

種まきの台は高いと作業しやすいです。

種まきの台は高いと作業しやすいです。

若い子たちも楽しんで仕事してくれました

若い子たちも楽しんで仕事してくれました

種まきした育苗箱は、ビニールハウスに積んでおきました。数日で発芽します。

苗を育苗用ハウスに積んで発芽を待つ

苗を育苗用ハウスに積んで発芽を待つ

5/2 発芽した苗を並べる

毎日チェックして、苗が発芽したらすぐに広げます。以前、発芽に気がつかず2日目になってしまったときに、上の育苗箱の根っこが下の育苗箱に刺さって、取れにくくなって、土がはがれてしまって大変でした。

平らに並べます

平らに並べます

鳥よけと、自分の家の猫除けに、防虫ネットを掛けて、裾をパッカーで止めました。プールではないので、毎日水やりをします。

鳥よけと、自分の家の猫除けに、防虫ネットを掛けて、裾をパッカーで止めました。プールではないので、毎日水やりをします。

5/19 2回目の田起し

3月の田起しの後でかなり草が生えます。5月中に2回目の田起しをしています。

2回目の田起し

2回目の田起し

どうもロータリーを上げるときに土が凹むところと盛り上がるところができるので、都度シャベルで直したりします。凸凹のまま耕耘するとどんどん凸凹になってしまいます。

5/29 1回目の代掻き

この地域では5月25日ごろから水を田んぼに入れ始めます。1つのU字溝の水路から10枚の田んぼに水を入れるので、水が足りなくなるので、うちはみんなが代掻きを終わったころに入れるようにしています。5/29にどの田んぼも水を張れたので、代掻きをしました。ひたひたの水にするのが難しいので、深水で代掻きしています。数年前にハローを購入したので、代掻きがプロのように上手になりました。ロータリーではなかなか平らに代掻きするのがむずかしかったです。

代掻き

代掻き

4枚目の田んぼの代掻きが終わるころには日が暮れました

4枚目の田んぼの代掻きが終わるころには日が暮れました

5/30 たなごの田んぼの土を移動

たなごの田んぼに水を溜めたら、高いところと低いところが分かったので、高すぎるところから低いところに土を運びました。そりを使って何度も運びました。トラクターでも作業できるのですが、難しいので。最後に代掻きです。代掻き用のハローに「土牽き」機能があったので使ってみたらたくさん土を移動できました。でも重い土を抱えたので、トラクターのタイヤに力がかかり、かなり土をえぐってしまいました。1週間後に2回目の代掻きをするとき、トラクターがはまりそうで怖かった。

たなごの田んぼの土の移動

たなごの田んぼの土の移動

この辺りが深いかな?というところでソリをひっくり返す

この辺りが深いかな?というところでソリをひっくり返す

どうにかここまで田んぼを平らにできて水が張れました

どうにかここまで田んぼを平らにできて水が張れました

6/3 苗を田んぼに移動

自宅近くで育苗した苗を田んぼに移動しました。2023年から関東農産さんの有機育苗土を利用するようになったので、苗がよく育っています。

お米の苗

お米の苗

お米用のラックに積んで運びます

お米用のラックに積んで運びます

6/6 2回目の代掻き

1回目の代掻きから1週間経ってから2回目の代掻きをしました。1週間で草の芽が出るから除草の代わりになります。水位が高いですが、ひたひたの水位が難しいのと、深水の代掻きもとろとろ層ができるので利点があるのでよしとしています。

2回目の代掻き

2回目の代掻き

6/9 田植、6/11 補植

代掻きして2日以上たってから田植えをするのがいいそうです。代掻きしたてだと、土が落ち着いていないので、苗が活着しにくいと聞きました。

4条の田植え機で田植え

4条の田植え機で田植え

2024年は、田植え機の調子が悪くて4条のうちの1条がうまく植えられませんでした。例年は、4条植えて1条分広く空けるのですが、2024年は3条ずつ往復して6条になってから1条空けてみました。うまく植えられなかったところは6月11日に補植をしました。

丈ちゃんが油をさしたり、ネットで調べて分解して洗浄したり工夫をしたら翌日には正常に動くようになりました。たなごの田んぼはびっちりと田植えができてよかった。

タナゴの田んぼはきれいに田植できました

タナゴの田んぼはきれいに田植できました

うまく植えられなかったところを補植

うまく植えられなかったところを補植

中野式除草機で除草

6月19日から6月27日まで中野式除草機で除草をしました。
ここ5年くらい中野式除草機を使っています。2台だったのを田んぼが1枚増えたこともあり、2台追加して4台体制にしました。4人で除草をすると捗ります。

田植え後1週間から除草を始めます。2回除草すると効果的だそうです。田面をこすって小さい雑草の芽を切って浮かせます。

中野式除草機で田んぼをこすったら浮いた雑草

中野式除草機で田んぼをこすったら浮いた雑草

田んぼの除草 中野式除草機で

田んぼの除草 中野式除草機で

田んぼの除草 中野式除草機で

田んぼの除草 中野式除草機で

朝から夕方まで10時間除草してくれた方が、「からだが整った」と言っていたのが印象的です。中野式除草機は、姿勢よく作業できて、ゆらゆら揺らして作業するのと、水音や波紋が美しい作業です。ずっと続けることでからだが整うのかなぁ。

7月から9月まではヒエ取り

ヒエは1本も残さず除草するようにしています。1本残すと翌年に100本以上生えてくるからです。何度除草しても、水が入ってくるあたりに生えてしまいます。水路から種が流れてきているのかなぁ。

ヒエ取り

ヒエ取り

9月14日から10月22日まで稲刈り

6月9日に一斉に田植えをしたのに、品種によって収穫日が変わります。早生のコガネモチとササニシキが9月に、日本晴と銀坊主が10月上旬、そしてトヨサトが10月下旬でした。

ササニシキの収穫

ササニシキの収穫

トヨサトの収穫

トヨサトの収穫

平型乾燥機で乾燥

小島農園では、平型乾燥機でお米を乾燥させています。予算と場所の都合で購入しました。掃除が簡単なのが最大のメリットです。
乾燥のコツは少しずつです。目標が水分量が14.5%です。

18%~20%のときは40度で2時間くらい乾燥させます。15%から16%のときが難しくて30分~50分くらい。2024年からは当日の気温と湿度も計って参考にしています。

平型乾燥機、2022年撮影

平型乾燥機、2022年撮影

2024年の収量は玄米換算で1.8トン

小島農園では、籾の状態でお米を保管しています。なので玄米で何キロかははっきり分からないのですが、1袋20㎏の籾をもみすりしてできた玄米から、全体の玄米の量を推測しています。

2024年のお米の収量

2024年のお米の収量

2024年は反収が低い!
無肥料自然栽培の目標は反収6俵です。届いていません!
コガネモチは毎年低いのですが、今年はトヨサト以外は反収5俵にも届きませんでした。
思い当たるのが、わらを持ち出していることです。わらをずっと持ち出すとやっぱり反収は下がるかな?
2025年は、わらを持ち出さない田んぼを増やしてみようと思います。

2024年は、イネカメムシによる不作だった?

2024年はイネカメムシが多かったそうです。埼玉県の県北、越谷、そして茨城でも、10月収穫のお米で収量が1割だったと聞きました。うちの10月収穫の品種は、もみすりしたところカメムシの被害はほとんどありませんでした。

2023年にカメムシの吸害による黒いお米が多すぎたコガネモチも、2024年は被害が少なかったです。コガネモチの隣の田んぼがお休みで草が生えていたのが関係しているのか?

うちの田んぼの近くでは、彩のきずなが不稔だった事例がいくつかありました。気候が合わなかったのかな?いつまでたっても穂が垂れなかったそうです。

2024年も米不足で、スーパーのお米がとんでもない値段になっていますが、イネカメムシによる収量減も関係しているのかなと思いました。彩のきずなの不稔は埼玉全体で起きたのか?調べても情報は見つかりませんでした。

カテゴリー: 米作り