左上から時計回りに
空芯菜 150円
エゴマの葉 100円
ステラズッキーニ@農八会 100円
モロヘイヤ 150円
奥武蔵地這きゅうり@農八会 200円
相模半白きゅうり@農八会 200円
白オクラ(楊貴妃)@農八会 200円
アンデスレッド 250円
真黒茄子 250園
中央
世界一トマト B品あり 350円
自生ピーマン 150円
ステラミニトマト+ホワイトカラント 300円
昭和メロン @農八会200円
合計2,550円
宅配2回目のお客様で、2,000円を超えてもいいですよーと言っていただいたので、きゅうりを2種類と昭和メロンも付けました。
送料500円ご負担いただいているので、少しずつサービスしてます。
宅配2回目となると、ちょっと変わったものもいれたくなります。ということで、今回は自家用に栽培していたホワイトカラントを入れてみたり、エゴマ入れたり、前回は万願寺とうがらしだったので、自生ピーマンにしてみたり。
そして、農八会のお野菜にも助けられています。小島農園さんの奥武蔵地這きゅうりが取れ始めましたが、今年はきゅうりがうまくできなくて。農八会のおかげで、相模半白がとてもおいしいということも分かりました。農八会では、相模半白きゅうり、神田四葉きゅうり、奥武蔵地這きゅうり、加賀太きゅうり、大和三尺きゅうりなど、いろんなきゅうりを育てています。
すばらしい!無農薬でここまで素晴らしい実り。
私も都会の一角でプランター園芸をしておりますが、なるべく農薬に頼らないようにと世話していましたら、ハダニの類やヨトウムシ、コナガ、ニジュウホシテントウムシなどに荒らされて、トマト苗などは既にに枯死しかかっております。
自然農法でも食害はあると思われますが、このような実りを実現させるのはどのような工夫をされているのでしょうか。
やはり、都会でも害虫はやってくるのですね。どうやって生態を維持しているのか、興味があります。逆に他に緑が少ない分、美味しそうな植物(いわゆる栽培作物)があるとより狙われやすいのかもしれません。
さて、虫害についてです。実際には様々な要因で起こるわけですが、栽培者がコントロール可能な要因としては、主に次の三つがあるのではないか、と考えています。(1) 余剰窒素分、(2) 天敵の不在、(3) 植物体自体の防御力の低下。
(1) 余剰窒素分
(高等)植物の生育には肥料分が欠かせませんが、特に、植物体を構成するのに必要な窒素分は重要です。化成肥料などで窒素分を与えてやれば、それだけ立派に育ちます。一方で、植物は、一般的に、土壌にある窒素分をあるだけ吸収します。必要以上の窒素分も吸収して植物体内にで蓄えます。自ら動くことのできない宿命を背負っていますので、来る飢餓状態に備えて蓄える知恵を獲得したのでしょう。いわゆる害虫は、これらの余剰窒素分(アミノ酸態と思われますが、勉強不足でまだはっきり理解していません)が大好きなようで、過剰な施肥は虫害を呼ぶと言われています。
小島農園のいちばん大きな畑、くまの畑は、今年から借り始めましたが、「三年続けると肥料を吸い尽くして、その物自体が育たなくなる、と言われるほど肥料食いな」ウドを、三年続けた直後の畑のようです。そのせいか、かなりやせていると感じます。土中の窒素分も少ないと考えられます。
(2) 天敵の不在
圃場の生物相の多様性が高ければ、害虫がいても、それを捕食あるいは寄生する天敵も存在し、害虫だけが極端に増えるということは少なくなると思います。単に益虫を増やせばいいとか、有用な微生物だけを増やせばいいとかいうことではなく、生物多様性を高めること(より正確に言えば、人為的に低めないこと、かもしれません)が重要と考えます。生物多様性を高く維持するということは、生物的緩衝力を高めるということと理解しています。有益と考える生物を単体で増やすという手法は、短期的、実験室的には効果があるかもしれませんが、実際の圃場のような解放系での長期的影響は予想困難(実質的には予想不可能)と考えます。圃場の緩衝力(化学的、生物的)が高ければ、極端な病虫害が発生するリスク少なくなり、極端な気象への耐性もつくと考えられます。
生物多様性を低めないための具体的な策ですが、管理できる程度に(しきれていませんが)草(栽培目的以外の高等植物)を生やしておく(天敵の生息する環境を維持するのもそうですが、特に土中微生物の活性を上げることを意識しています)、などを実践しています。これからも、生物多様性を高く維持するイメージを持ちながら、策を講じていくつもりです。
(3) 植物体自体の防御力の低下
植物もただ虫に食われるのではなく、自身で食べられないよう防御しています。当然ですね。詳しくは勉強中ですが、主に防御物質を作り出しているものと考えます。
畑を観察していると気づきますが、虫に食われている株と、その隣にあってまったく食害されていない株とがあります。全般的に虫にやられる作物もあるのですが、特に弱った株が集中的にやられるようです。
対策としては「生物として強い」株を育てることが大切かと思います。具体的には、施肥、灌水をしないことで、根をしっかり張ってもらうことを意識しています。根をしっかり張るためには、土壌の物理性も重要ですが、くまの畑は物理性に難があるので、そこを改善していくことが今後の課題です。
栽培技術以前に、「生物として強い」株を育てるには、品種選定も重要だと考えます。近年開発された品種は、化学肥料や農薬、施設栽培を前提に育種されており、自立した生物としては弱くなっている可能性が高いと考えられます。先ほど、防御物質と申しましたが、苦み、えぐみ、酸味などもその一部ではないか、と考えます。野草が野菜として選抜された過程ですでにそれらは除去されてきたわけですが、近年の育種では「食べやすく」ということで、さらにそれらの「野趣」が失われつつあると思います。
以上、書いてみましたが、無肥料自然栽培はそれ自体、(1), (2), (3) いずれにも対処する栽培方法です。ただ、小島農園でその効果が出てくるのは数年先と思われます。質問に返ると「このような実りを実現させるのはどのような工夫をされているのでしょうか」とのことですが、それに関しては「工夫はしていますが、効果はまだ出ていないと思います。実りが実現できたのは、いい条件の畑が借りられたからです」とお答えするのが正確なような気がします。
と言いつつも、虫害はまったく発生しないわけではありません。土ができていくにつれ、ひどい大発生は少なくなっていくと思いますが、それでも今後も一定の割合では発生するものと思います。ですが、「生物としての強さ」を持っている株については、多少の食害があっても、影響は限定的です。特に果菜類、根菜類などについては。ある程度の損害は受け入れつつもその原因を究明して損害を少なくしていく工夫をしていく必要があるかと思います。
と、書いていて気づきましたが、プランター栽培は、植物に根をしっかり張ってもらうのが難しそうですね。小島農園でも家庭菜園をやる人が増えてほしいと思っていますが、自然栽培の諸先輩の中にも家庭菜園を応援している方々が少なくなくありません。プランターでも上手に育てる方法を研究したり、それに関して知識を持っていたりする方もいらっしゃると思いますので、何かよい情報が得られたら、このブログなどでも紹介していきたいと思っています。
>施設栽培を前提に育種されており、自立した生物としては弱くなっている可能性が高いと考えられます。
>プランターでも上手に育てる方法を研究したり、それに関して知識を持っていたりする方もいらっしゃると思いますので、何かよい情報が得られたら、このブログなどでも紹介していきたいと思っています。
お忙しい中、詳細な解説ありがとうございます。夏期の失敗を踏襲しつつ、秋まきの野菜から栽培を継続していきます。
プランター栽培の研究情報、心待ちにしております。お仕事でのお疲れに影響の無い範囲で、宜しくお願い致します。