毎年3月中旬から夏野菜の育苗をはじめます。夜の気温がずいぶん暖かくなるので、苗を育てやすいです。そして、遅霜の心配のない5月上旬に定植するので、3月中旬がちょうどいいのです。
自然栽培なら幼い苗がおすすめ
自然栽培では、「え、こんなに小さいの?」という幼い苗を定植します。ポットに根が届いたくらいで定植すると、根が伸びる勢いをとめず、畑にすっと伸びていくからです。市販の苗は、かなり大きいです。ポットの中で根っこがぐるぐる巻きになっています。
幼い苗は小さいので、風に折られやすかったり、ネキリムシに折られやすかったりします。防虫ネットで風をよけたり、紙コップでガードしたりとお世話がひつようですが、根っこは強くなりますよ!
草を2年積んだ堆肥を育苗用の土に
今年は段取りよく進んでいます。3/13に堆肥山Aから土を集めました。土嚢袋20袋です。ここで堆肥山について丈ちゃんの説明を。
小島農園では堆肥山を二つ用意しています。一方は育苗土に使う A ランク、他方は予備で育苗度に使う可能性のある B ランク。どちらも野菜くずでも雑草でも広葉樹の枝でもなんでも積んでおくのですが、先に B ランクを説明しましょう。B ランクに積むのは種がついているもの、水分量が多くて堆肥山のバランスが腐敗に傾いてしまうようなものなど。それ以外の良質のものが A ランクということです。A ランクにはわざと分解の遅そうな木質化したものも入れています。これは堆肥山全体の気層を増やそうという考えから。そういう素材としては旧アカザ科の大株、たとえばアカザ、シロザ、アマランサスとかいいですよ。初年度アカザやアマランサスを栽培しましたが、この堆肥山で使うためにまた栽培しようかな、と考えています。
手伝いに来てくれたIさんのおかげで、作業がはかどります。去年から導入したリアカーのおかげで運搬もかなり楽です。1袋15kg以上ある土嚢袋10袋、リアカーに載せて育苗ハウスに運びます。土嚢袋に入れると、運搬も楽だし、その後の扱いも楽です。
3/15には、手伝いにきてくれたSさんが、土をふるってくれました。20袋あった土嚢袋が10袋になりました。
自作ハリーポッターでさくっと土を詰めて、種まき
小島農園では、去年からポリポットの種を播くことしました。普通はセルトレーという小さなトレーに1粒ずつ種を播いて、よく育ったものをポリポットに移植するのですが、どうも私は水やりが苦手。セルトレーは必ず隅のセルが水不足になりよく育ちません。また、移植するのも手間だし、移植のときに苗が傷つきます。
ということで、去年試しにポリポットに播いてみたところ、しっかり育ちました。そしてポットに移植しないのは、なんて楽なんでしょう。暖かくなった3月中旬に種を播き、地面チップを敷いて発酵熱を利用する、そして二重ハウスにして夜も気温が下がりにくくするなどの工夫が、効果をあげていると思います。
去年作ったハリーポッター、今年も活躍です。市販の「スピードポッター」を真似して、プラダン(プラスティックダンボール)に穴を開けて作ったものです。
2015年の夏野菜の育苗の様子
段取りよかったために、あっという間にオリンピア(レタス)4トレー(48ポット)、サニーレタス2トレー(24ポット)、世界一トマト4トレー(48ポット)の種まき完了しました。
そうだ、去年は生後1か月の姫のお世話をしながらの種まきだったと思い出しました。今年は朝9時から夕方5時まで働けている。去年は、赤ちゃんと自分が疲れないようにと10時から15時までと決めていたのでした。
年々成長するこどもの姿
農業初めて4年目、こどもたちの成長も嬉しいです。長男は、レタスの種まきも1トレー12ポット完遂しました。初年度、少し手伝って「もうやめた」と言っていたのに、ずいぶん長く手伝えるようになりました。レタスの種は小さくて軽くって、大人でも難しいくらいです。去年と同じく、トレーに名前書いてくれます。ポットに土を詰めるのも任せられます。初年度6か月だった次男は、もう3歳6か月、種も播けるし、レタスに籾を載せるのも上手。そして去年生まれたばかりだった長女、今年はもう歩き始めました。長女にどうやって苗を倒されないようにするか?が今年の課題かもしれません。
最近手伝ってくれるSさんが、「こどもがいるって楽しいね」と言ってくれました。Sさんにも小さなお子さんがいます。「こどもがいると、農作業進まないんじゃない?」と心配する人も多いと思いますが、なんといっても、こどもがいると農作業が面白いです。合間合間に、こどもの成長が見えると嬉しかったり。毎日、何か驚くことをしてくれます。昨日は、ゆるキャラの真似した「タルにゃん」と「箱にゃん」になっていました。頑張りすぎることも、他の農家さんより少ないと思います。ちょっと疲れたときは、我が家ではナナタイムがあります。長女を寝かしつけるという目的の昼寝ができます。
こどもの頃から、楽しい農業に関わっていると、もしかしたら大人になって「農業やってもいいかな」って思うかもしれませんね。
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