9/24(祝)に稲刈りをしました。6月に田植えしたササニシキとコガネモチが実りました。
前日の仕事 防鳥糸を外す、稲架の準備
去年、スズメの食害がひどくてほとんど食べられてしまったコガネモチに、今年は稲の周囲に防鳥糸を張りました。20㎝間隔で、高さも変えて3本張りました。今年もスズメは来ていましたが数が少なかったです。ササニシキも去年は食害でひどいところがありましたが、今年は食害ゼロだったと思います。稲刈りの前日に防鳥糸を外しました。
稲架の準備は、作業ハウスにしまってあった「ほすべー」という稲架の足を40組持ってくる。4mの単管パイプをあちこちから集める。家主さん所有の竹林から竹を切り出して、5mの横棒8本、2.2mの足用の竹10本作りました。これで、稲架が100m作れる予定です。
稲架は前日できるところまで組みました。単管を繋げるほうが楽ですが、竹の方がお金がかかりません。竹を2本縛って足を作りました。ちょっと足が長すぎました。
稲刈りイベント まずは神丹穂を束ねる
稲刈りは、イベントとして参加者を募集しました。田植えをしてくれた「畑に行こうよ!」の参加者が3組、この日はじめましてというお客様が2組、そして毎年手伝ってくれるGさんとよく手伝ってくれる若者S君とお母さんという7組でした。天気も雨にならずに予定通りの開催でした。
古代赤米の神丹穂は、背が高くて倒れやすい性質があります。去年、倒伏して収穫が大変で1/4だけ収穫して他は収穫をあきらめました。
今年は、倒れないための工夫をしました。
1.セルトレーで苗作りをして1本ずつ手植えしました。
2.株間と条間ともに40㎝になるように疎植しました。
それでも倒れてしまったところがあったので、イベント参加者のみなさんに4株ずつくらいしばってもらいました。2年前にこの方法で収穫にこぎつけました。
コガネモチの手刈り
手植え用のすずめの田んぼ、全部神丹穂を予定していたのですが、苗が足りずに途中からコガネモチを植えました。そのコガネモチをみんなで手刈りしました。
ササニシキ バインダーでどんどん刈ります
午後はササニシキの収穫をしました。ササニシキはバインダーで刈っていきました。倒れたところは時間がかかります。バインダーが詰まったり、結束するときにうまく結べなかったのもありました。途中から、丈ちゃんが刈る向きを工夫したら結束失敗がなくなったそうです。
今年は隣のりゅうの畑を緑肥で休ませていたので、そこに稲架をあらかじめ立てて置いて稲を運びました。
毎年真っ暗になるまで作業していたのですが、今年はたくさんの人が手伝ってくれたおかげで明るいうちに稲架かけまで終わりました。最後に、翌日出荷分の里芋を収穫することまでできました。ありがたいー!
ササニシキの栽培の考察
ササニシキは、去年かなりの面積で倒伏してしまいました。倒伏すると収穫するときに、隣の列の稲穂が被さってしまい、それをどかして稲刈りしないとバインダーに詰まってしまいます。また、倒れた稲穂が土にべったりつくと、雨が降って発芽してしまいます。ササニシキは、多肥だと倒れやすい性質があり、それもあって肥料が使われるようになってから選ばれなくなった品種とも聞いています。
ササニシキの倒伏防止策として、2条植えのバインダーで田植えをするときに、2条植えたら1条分間を空けるようにしました。前年、ほとんどが倒伏する中で、端にある稲が倒れていないことが多かったです。値を張るスペースが広かったところだと思いました。「農家が教える イネつくりのコツのコツ 農文協」でも、25抜きという方法があるそうで、6条植えられる田植え機の2番目と5番目にトレーを置かずに植えないそうです。それでも収量は変わらないと書いてあったので試してみました。
1条あけて感じたメリットは、
1.苗が少なくて済む
2.草取りのときも舟が使える
3.稲刈りのときも倒れた隣の稲の干渉が少ない
デメリットは、
1.空いた部分に草が生えやすい
今年はチェーン除草をせずに、中耕も回を重ねることができなかったので、来年以降うまく除草ができたときにどうなるか試したいです。収量は、稲架にかけただけでも去年よりわらの量が多いようです。すずめの害が大きかった去年とでは比較になりませんが、何俵とれるか楽しみです。
倒伏について、雨風が強いときに倒伏しました。このとき田んぼに水を張っていなかったら、もう少し倒れる量が少なかったと思います。倒伏防止のためには、出穂後の水管理も関係していると思ったので、今後も研究していきたいです。
去年、10月20日の台風でも倒れなかった豊里は、元々根張りが強いということもあると思いますが、出穂時期の9月上旬から田んぼの用水が少なくなって、ほとんど水を張りません。天水任せになっているのですが、それで粘りがしっかりしているのではないかと思いました。
今年は、田んぼに藻(アミミドロ)が繁殖してしまったのが、稲の生長の大きな障害になりました。田植え後の6月の段階では、藻を見つけたら除去するのがいいと思いました。藻が繁殖すると、風や水位によって、稲の上に藻が乗ってしまって稲が息ができずに消えてしまうことがあります。また、除草作業をするときに、水が動くだけで藻が稲に乗ってしまって、稲が倒れて息ができない状態になってしまいます。アミミドロは栄養が多い水で増えるそうです。宮沢湖から田んぼ用に水をひいているのですが、途中で生活排水も入ってしまう大川の水、藻とはこれからもお付合いすることになりそうです。
水位の管理も今年は難しかったです。ササニシキを育てたかるがもの田んぼは、もともと2枚の田んぼで高さが違ったのを無理に1枚にしています。まだ高低差があり、高い方では水が浅すぎて草が生えやすく、低い方では、稲がアップアップの状態になりました。水をためるために、畔板を工夫したり、水が抜ける穴をどんどん閉じてしっかり水が溜まりようになりましたが、排水が追いつかずに、植えたばかりの稲には苦しい水位になってしまったことがありました。
まだまだ工夫するところがいっぱいです。いろいろ楽しみながら、稲作の技術も磨いて行きたいと思っています。
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