今日届いたばかりなのですが、「新編 野菜園芸ハンドブック 株式会社養賢堂」面白そうです。B5くらいの大きさで、なんと1200ページくらいあります!!野口種苗研究所で購入した「自家採種の手引き 秀明自然農法ネットワーク」の参考文献にあって、ずっと気になっていたのです。
この本には歴史があって、まず大正・昭和に蔬菜園芸の研究の先駆的指導者であった熊澤三郎氏がまとめて「蔬菜園芸総論(昭和27年)」と「蔬菜園芸各論(昭和32年)」がでました。それを、栽培する人にも分かりやすいハンドブックにまとめた「蔬菜園芸ハンドブック(昭和38年)」が出版されました。昭和57年に、抜本的な改定をして「野菜園芸ハンドブック」が出版されたのですが、さらに平成12年に新世紀に向けて大幅な改版をしたそうです。なので、由緒ある本です。
目次をご紹介
総論
第1章 野菜の生産と消費の動向
第2章 野菜の用途・成分・機能性および安全性
第3章 野菜の種類と分類
第4章 品種生態と作型
第5章 野菜の育種
第6章 種子の特徴と育苗
第7章 養水分・土壌管理
第8章 園芸資材の種類と利用
第9章 施設環境制御
第10章 養液栽培
第11章 収穫後の取扱い・出荷・流通
第12章 機械化・省力化
第13章 除草剤・生育調整剤の利用
第14章 病害虫防除
第15章 環境保全
各論
第1章 ウリ類
第2章 ナス類
第3章 その他果菜類
第4章 マメ類
第5章 塊根類
第6章 直根類
第7章 菜類
第8章 生菜および香辛菜類
第9章 柔菜類
第10章 ネギ類
第11章 その他野菜
パラパラと見て、まずP66 「第3章 野菜の種類と分類」の表3.2「江戸時代までの伝来・栽培開始時代別の野菜の種類と原産地」が目にとまりました。太古から平安時代までの野菜。「フキ、ウド、セリ、アサツキ、大根、ラッキョウ、オカヒジキ、山のイモ、マコモ」などなど、日本も原産地に含まれていました。オカヒジキって日本に自生しているのねー。インドなどからは、サトイモ、ササゲ、ナス、きゅうり、マクワウリなどが。地中海からは、レタス、アブラナ、カブ、エンドウなど。さらに、「鎌倉~桃山時代」と「江戸時代」という区分がありました。私は、古くからある野菜に興味があるので、この表はとても面白く思いました。
「第7章 養水分・土壌管理」も土作りに必要な情報が満載のようです。そして、「第14章 病害虫防除」は、これに関する本を1冊買わないと!と思っていたところでした。しかも、「第1節 IV.病微による病名診断検索表」では、1.キュウリ、2。メロンというように、野菜ごとにどんな状況だったら、どんな病害虫か調べることができます。もちろん、「VI. 防除法」もありました。ネキリムシ(カブラヤガ・タマナヤガ)もいたー!
各論は、それぞれの野菜について詳しく書かれています。例えば「第1章 ウリ類 第1節 キュウリ」の細かい目次は次の通りです。
I.正常と適応性
1. 性状
2. 気象条件
3. 土壌条件
4. 花芽分化と雌雄花
5. 単為結果と苦味
II.品種
1. 品種の成立と分類
2. 品種群の特性
3. 新品種群と特製
4. 品種解説
III.作型
1. 作型の成立と区分
2. 作型の開設
IV.栽培
1. 育苗
2. 定植準備
3. 定植
4. 管理
5. 病虫害
6. 生育障害
7. 収穫と出荷
1200ページ、いつ読み終わるか分かりませんが、必要な時にリファレンス的にも利用できそうです。素敵な本が手に入って嬉しいなー。
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