瑞穂町のいがき農園 再訪

去年も畑見学させていただいた、瑞穂町のいがき農園さんに、今年は団体で縁農に行ってきました!

去年の投稿はこちら瑞穂の「いがきのうえん」さん訪問

参加者は、小島農園のタケちゃん&なおちゃん、日高市のふうわりファームの松下倫之さん、明石農園で研修中の、Kさん一家、Iさん、Kさんです。いがきさんに、「大人数になってしまったんですが、大丈夫ですか」と聞いたところ、「人手不足なので大助かりです」とお返事いただきました。

10時にいがきさんの畑の近くにあるゲームセンター「ドラマ」集合。ここに落とし穴がありました。なんと、1km先に本屋の「ドラマ」があって、そっちに2名行ってしまいました…。みなさん、いがき農園さんに行くときは、「ゲームセンター」の「ドラマ」で待ち合わせです。間違えのないように。

さて、まずは「けやきの畑」に行きました。大きなけやきが畑の真ん中にあります。暑い日だったのですが、木の下は涼しかったです。育苗ハウスがあり、定植を待っている苗が元気に育っていました。

井垣さん、3月に二人目が生まれたばかりで、人手不足だということでした。私も3人目いてもいいなぁと思うのですが、半年くらい、畑仕事しないとどうなるんだろう?と怖いです。宅配お休みで大豆とかなら一人でもどうにかなるかな?

奥さんが働けない分、人を雇うか考えたそうですが、代わりにトラクターを購入したそうです。つい先日届いたと言っていました。

トマトの定植

さて、この日の仕事はトマトの定植。カラカラに乾いた畑、雨の予定は3日後なので、苗にたっぷり水を与えます。アロイトマト200本、世界一トマト160本、加工用のトロビックトマト160本。トロビックトマトは、いがき農園さんの研修先の東京都世田谷大平農園さんで永らく栽培しているトマトだそうです。

けやきの畑から600mくらい離れたところでしょうか、トマトを植える畑がありました。ここは、借りる前に牛フンを投入していたことがあったそうで、今でも野菜がよく育つそうです。去年と作付は同じようで、きゅうり、カボチャ、トマトなどを植えるそうです。ふうわりファームさんの軽トラ大活躍。10.5cmのポットが24本入るコンテナが、どんどんのります。他の車にも載せて、世界一とアロイトマトが一気に出発!

トマトの畑は、この日に合わせて除草、トラクターで耕耘、畝立てをしたそうです。井垣さんは、直前まで草畑にしているそうです。除草をして、すぐ耕耘して、前日夕方に4畝、くわで畝立てをして残り9畝は当日朝に畝立てしたとのこと。驚きました。連作も4,5年続けているのですが、連作障害が起きないのは、草にしている期間が長いのも関係しているでしょうか。

写真の苗を見ると分かりますが、定植時期が遅れて、ずいぶん長くなってしまっています。ポット土は草を野積みして3年の土100%だそうですが、よくここまで育ったと感心しました。苗も老化した印象がなく元気です。

畝には60cmごとに目印の穴が開いていたので苗を横に置いて、30cmくらい土に埋めます。埋めたところから根っこが生えます。世界一トマトとアロイトマト合計360本の苗も、大人6人いれああっという間です。

P6020004.JPG

井垣さんも松下さんも、就農6年目ということでした。はじめたばかりの私たちには分からない、何か通じるところがあるように見えました。

トマトをずいぶんたくさん植えるので、松下さんと話していたときに、井垣さんは、「宅配をしていて足りなくて困るより、余って困る方がいいです。」との言葉が印象的でした。小島農園でも今年は、世界一120本、サンティオ120本、メニーナ120本、ステラミニトマト50本育てています。

たくさんの話があったのですが、「トマトは売れるけれど、7,8月だけなので、実は11月まで取れるピーマンや万願寺唐辛子の方が収入がいい」という話も、なるほどと思いました。

マルチをしなくて、草の管理はどうしているか尋ねたのですが、「草取りをするときは、土が見えるまできちんと取ります。草取りが追いつかないと、生育にも影響が出てくるし、収穫も大変なんですよね。」とおっしゃっていました。それでも、「マルチを使わないと決めたら、なんとかなるもので、このくらいと思えればいいんです(意訳です。正しくなんと言ったか…。)」と言っていました。私も、今年はじゃがいもがネキリムシなどで生育がよくないのですが、すんなり受け入れられています。今年はじゃがいもこんなものかと。また、井垣さんは、「年によって、できないものがあっても、できるものをありますよね」と。それも、そうだと思います。

持ち寄りおかずいっぱいの昼ごはん

P6020005.JPG

お昼ご飯は、みんなで持ち寄りでした。一人1品と言っていたのに、みんな2品以上もってきたのでご馳走です!この時期ならではの、そら豆入りスパゲッティや、エンドウ豆入りおにぎり、おいしかったー。ご飯を食べながら、またたくさんの話しをしました。

畑の見学

午後、トロビックトマト160本植えてから、畑を案内してくれました。

トマトの畑では、キャベツ、玉ねぎが立派に育っていました。キャベツは渡辺成功キャベツ。ビニールトンネルなし、冬場は本葉5枚で越冬したそうです。種取り用の玉ねぎも立派でした。

P6020006.JPG

これは、5月上旬播きのルッコラ、ラディッシュなど葉物の畝。虫害を防ぐため、幅2mの不織布で覆っています。ちょうど食べごろになっていました。布を止めるのも、けやきの畑にたくさん埋まっていたという石です。

トマトの畑のはす向かいの畑。ここも牛フン堆肥が使われていたそうで、よく育つ畑です。春の葉物を6条播きしたそうですが、南側1列以外は、葉っぱが黄色くなっていました。3条が限度かな?とおっしゃっていました。

トウモロコシも育っていました。去年、きもちとうもろこしを育てていたので、その後を訪ねたところ、「おいしかったですよ」とのこと。国立の「農家の台所」というレストランで、トウモロコシのジェラートにして出したら好評だったそうです。

次に、貝塚いぶきの木がある畑。その名も「貝塚いぶきの畑」に行きました。ここは、府中競馬場へ芝を供給していた畑だったそうで、表土が芝と一緒に削られてくぼんでいるそうです。手前半分がスギナがいっぱいと思っていたら「里芋が植えてあるので、そろそろ草刈りします」とのこと。よくみたら里芋の芽が出ていました。この畑は、去年と同じ作付です。里芋、エンドウ、さつまいも、落花生、いんげん。豆とイモがよくできるそうです。里芋は肥えた畑と勝手に思っていたのですが、「小さいけどおいしいのができますよ」とおっしゃっていました。スナップエンドウは今年は大きくならなかったそうです。落花生は、鳥よけをせずに、きれいに全部発芽していました。うちの畑だと、カラスに食べられちゃいそうです。

最後に、「にんじんの畑」。春人参は、5寸人参だと太らないから3寸人参にしているそうです。また、播種して芽が出るまでは不織布をしておくそうです。きれいに除草されていました。隣がネギ苗。ネギ苗は、空気が好きだそうで、除草をちょこほこするといいそうです。そして、今年大成功というレタス畑!レタスがきれいに結球しています。サンチュもビニールトンネル使わないのに、大きく育って出荷は始まっているそうです。

私は、サンチュは苦味があるので、そこまで好きではないなぁと思っています。井垣さんに、「レタスだけにしたらどうかと思っているのですが。」と相談したところ、レタスはうまくいかないときもあるけど、サンチュは失敗がないこと。そして、レタスは1つ150円にしかならないけど、サンチュは何度でも取れて、100g 100円になるので、サンチュの方が安定収入になるとのことでした。レタスは、6月下旬になると中の方が溶けてきちゃうそうです。何枚も外葉をむいて、小さくなったのを出荷するようになるそうです。

冬葉物について聞いたこと

冬春の葉物についても、たくさん質問しました。
9月~10月まで10日置きぐらいに、いろいろな葉物を播きます。水菜、ほうれん草、小松菜、ルッコラ、小カブ、山東菜、チンゲン菜、ラディッシュだそうです。10月に播種したものは、2,3月まで収穫するので、多く作付するそうです。12月から不織布のべたがけだけするそうです。小島農園でも、12月終わりから、外葉をガシガシ落として出荷していたのですが、やはり外葉はずいぶん落とすそうです。調整作業も時間がかかると言っていました。小カブは2月上旬まで出荷していると聞いて驚きました。味が落ちやすいから11月までで出荷を終えていたのですが、まだ大丈夫なんですね。

3月に入って、また1週間ごとに葉物を播くそうです。5月中旬まで播いて、6月中旬まで収穫。夏野菜につなげるそうです。播いたバッチによって、うまくいくものと行かないものがあって、無駄になるものもあるそうです。

アブラナ科の種取りについて

小松菜と水菜を割と近い距離で種取りしていました。20mくらいでしょうか。「群れにして採種する場合は、風での受粉が大きいんじゃないでしょうか。」と言っていました。でも、小カブと白菜は、大きめのトンネルをして、ネットをかけておくそうです。そして、毎日手ぬぐいで軽く叩きながら受粉させると言っていました。なるほどー。

カテゴリー: 畑見学

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*