6月28日の清流マーケットの後で行われた「たねの交換会」、これからは運営委員会を作って「たねの交換会」を運営していくことになりました。たねの森の紙さん、ふうわりファームの松下さん、横田農場さん、小島農園、農家以外の方も加わり、10人以上の有志が集まりました。
いろんな議論をしている中で、「種取りの講習会したらどうか」ということになり、まずは7月26日(日)に小島農園で行うことになりました。水菜、大根、人参、ネギのたねがあるので、その種取りの実技つきで。
7月11日に募集開始したところ、次々と応募があり20名に達しました。東京など遠方から参加された方も多かったです。運営委員のみなさんもスタッフとして手伝いに来てくれることになり、30人を超える人が集まることに。すごいすごい!種取り歴や種取りについて聞きたいことを、申込みのときに記入してもらったのですが、すでに種取りをしている人もいれば、まだしていない人まで、種取り経験もバラバラ、種取りに関して知りたいこともバラバラで、「何をしよう!」と思いました。が、やれることは、自分が知っていること、やってきたことを伝えるのみ。何人かが質問していた「アブラナ科の種取り」に着目してみました。「秀明自然農法の自家採種の手引き」に分かりやすい図があったので使いました。
丈ちゃんは、6月28日から、猛スピードで運営委員会の立ち上げと種取り講習会の準備(事務局?)を務めます。「え、丈ちゃん、すごすぎー!」とびっくりな働きで、私は日常の畑の管理と収穫出荷に専念できました。丈ちゃんなくして、7月26日の講習会は無理だったと思います。
さて、当日は37度くらいの、この夏一番の暑い日でした。が、小島農園には素敵な「よしずでつくったスペース」があります!ここでも丈ちゃんの働きアピール!少しでも涼しくなるようにと、水をまいたり、濡れたシーツを垂らすなどして、よしずの下はかなり過ごしやすかったです。どうにか参加者20名が座れました。後日のアンケートにロケーションがよかったことを挙げている人もいました。
なかなか講習会の話が始まらなくてすみません。もう一つ、車の誘導が素晴らしかったんです。松下さん、中西さん、たねの森の紙さんで、次々と車をぴったり誘導してくれ、なんと11台止まったのにまだ1台止まるスペースがある!という状態でした。すべてを、小島農園で行っていると、てんわやんわしてしまうのですが、みんなが手伝ってくれたので助かりました。受付もあびちゃんにお任せ。
さて、講習会ですが、資料を配布してあれこれしゃべりました。後日のアンケートでも数名、アブラナ科の交雑するものとしないものグループの図が分かりやすかったと言っていただきました。
たねとり講習会の資料(PDF 1.6MB)
実技では、まず水菜。大量の水菜のたねを、丁寧に手でしごきながらとっていきました。今年の4月までは棒でバンバン叩いて脱粒していたのですが、つぶれてしまうたねがもったいないことと、しっかり熟しているものは触っただけではじけるので、手でしごく方がいいと思うようになりました。たねの専門家、たねの森の紙さんと一緒に種取りできるなんて、私がうれしかったです。
ここで、手箕(てみ)と唐箕(とうみ)の紹介もしました。唐箕は、私も初めて見たときにその機能性にほれぼれしたものです。唐箕は風によって、種と鞘を重さで選別することができます。大量の種をあっという間に選別できます。ほかに大きさで選別する「ふるい」があるので、少し紹介しました。
次に源助大根の種取り。少しずつ、一升瓶で殻をつぶします。あんまり力を入れすぎたり、たくさんの種を一度にやろうとすると種がつぶれてしまいます。一升瓶でつぶしてから、手で中の種を取り出します。すんごく驚いたのですが、私が一人でやったら3時間はかかってただろう仕事が、大人数で行って、あっという間の10分くらいで完了しました。種取り講習会、参加者を労働力としても見込める?なんて思ったのは秘密です。
さらに黒田五寸人参の種取りです。ポイントは、たねの部分だけとるようにすることです。ほかの軸の部分などは取らないように。たねが全部とれたら、両手をすり合わせて、たねの毛を取り除きます。毛がついているとたね同志がくっついてしまい、種まきの時に3,4粒ずつ播くのが難しいです。
最後は、畑の見学です。畑はあちこちにあるのですが、夏野菜が多い「うさぎの畑」に行きました。みんなを出迎えたのは「大浦太ごぼう」のたねです。花が咲いているもの、熟して茶色くなったものが混在しています。
草の中に埋もれているのは「金港五寸人参」です。人参は、ある程度まで大きくなってから草に覆われても、夏の強い日差しの中では逆に涼しくて気持ちがいいと言っている気がします。
真黒ナスの種取り用の母本もお見せしました。小島農園では、元気に育って、自立できるナスを優先して種取りしています。
こうして無事2時間の講習会を終えました。多くの方が、そのまま「夜の清流マーケット」に参加してくださり、そこでまたおしゃべりすることができました。
コメントを残す