2019年米作り 田起こし~田植えまで

2019年米作りの記録です。

田んぼの仲間たち

今年もたくさんの仲間と一緒にお米作りをします!仲間がいるので、田んぼも増やしちゃいました。

  • 今年田んぼを手伝いたいと言ってくれたフランス人のご近所さんジャンフィ!4月に、どじょうの田んぼの畔づくりを家族で手伝ってくれました。
  • 今年から飯能で農業を始めるほっこりポッコリ自然農園さん。籾まきから手伝ってくれてます。
  • 塾と農業のコラボをしているWillアカデミーさん。師匠がうちと同じく明石農園さんです。
  • これから米農家になってくれたらうれしいな。新潟の米農家さんへの足しげく通って学んでいる近所の若者S君。宅配のお客様のお子さんです!去年も米作りたくさん手伝ってくれました。
  • お野菜のお客様であり、田植えに来てくれたTさん、Mさん、そしてもう一人のMさん!2回目の田植えに来てくれそうなNさん!
  • 米や麦のお手伝いに来てくれるぐるぐるさんにも期待しています。月1回お手伝いに来てくれる猫の手さんも!

鯉の田んぼ1反5畝とどじょうの田んぼ7畝を借りました

小島農園では、ツバメの田んぼ8畝とスズメの田んぼ2畝で3年、カルガモの田んぼで2年、米作りをしています。合計2反でした。

つばめの田んぼの2つ隣の田んぼは、ここ3年使われていませんでしたが、そこも借りることにしました。今年から飯能で農業をはじめるほっこりポッコリ自然農園さんが米作りに興味があるとのことで、いずれ譲るつもりで借りました。ガマが茂っていた田んぼだったので、ガマの根を切るように田起こしを2回しました。この田んぼでは雑草に強い「豊里」を栽培したいと思います。

5月になってから、大家さんが貸していた1反5畝の田んぼが戻ってきました。今まで田んぼを使っていた方が「小島さん使って。」言ってくださって、ご縁のあるこの田んぼは大切に使わせていただきたいと思いました。今年は田んぼをガッツリ手伝ってくれるという人が数人いたので、「みんなでやればどうにかできるかな?」と思い、追加で籾まきをして田んぼとして使うことにしました。どこまで管理できるか、仲間と一緒に楽しく米作りしたいと思います。

5月下旬に水を張ったところ、奥の方が高くて水から出ています。畔も緩くて水が抜けています。少しずつ改善できればと思います。

田起こしは2回

田起こしは3/27に1回目を、5/13に2回目を実施しました。

3月田起こし

3月田起こし

鯉の田んぼは、きれいに耕耘している状態で5月にもどってきたので、そのまま代掻きからすることにしました。新しく借りたどじょうの田んぼは、どぶ臭いところがありました。少しずつ改善できるといいな。

代掻き ロータリーだと大変?

5/31と6/7に代掻きをしました。トラクターでごく浅く回転速度を高くして耕耘します。1週間後に2回目の代掻きをすることで、除草の代わりになります。根っこだけの草が田面に浮かびます。

どろどろの田んぼでトラクターはまらないのか?と初めてトラクターで代掻きしたときはとても心配したのを覚えています。でも、田んぼには底があるので、底なし沼とは違い沈みませんし、はまりません。ただし、うちの大きなGL23のトラクターで思いっきり回転すると、大きなタイヤが泥をえぐります。そうすると簡単にはまってしまいます。私の技術では、回転しながらの代掻きができないので、いつもバックして前進してという縦方向だけの田起こしと代掻きをしています。

今年の2回の代掻きを通して思ったことです。

田起こしが上手にできたツバメの田んぼは、割とスムーズに2回の代掻きができました。1回目は水位が高かったので、代掻きしたところが分からなくなりました。代掻きの水位も大切なのですが、田んぼの水位のコントロールは大変です。小さなすずめの田んぼは、仕上がりを気にせず、できるところだけ代掻きしました。田植えするときも、どうにか大丈夫そうでした。

大変だったのが、L字型のかるがもの田んぼです。2つの高低のある田んぼを1枚にして使っているため、まだ高低があります。またL字型なので田起こしするときに一部を南側に向かって耕耘して、残りを東側に向かって耕耘したら凹凸ができてしまいました。この凹凸が代掻きを1回2回とするたびに大きくなって大変でした。

L字型のかるがもの田んぼ。2019年はこうやって田起こしと代掻きをしてしまって凹凸ができました。

L字型のかるがもの田んぼ。2019年はこうやって田起こしと代掻きをしてしまって凹凸ができました。

来年は、田起こしのときからすべて南側に向かって耕耘しようと思います。

来年以降はこうしようかな。

来年以降はこうしようかな。

凹凸ができたところは、1回目の代掻きのあとに土を移動しました。若者S君が今年も来てくれて、畳一畳ほどのコンパネの上に土を乗せ、田んぼの深いところに運んでくれました。ありがとう。

代掻きの後、土が多いところから少ないところに、土を運んでくれました。

代掻きの後、土が多いところから少ないところに、土を運んでくれました。

6/7の2回目の代掻きは大雨でしたが、代掻きには問題なし。この日も水位コントロールに苦慮しました。カルガモの田んぼ、ひたひたの水位にしたら、全然代掻きできず、田起こししている感じになりました。使う道具によって、水位も違うんでしょうね。うちのGL23は重くって結構沈んで車輪の跡もすごいです。なので水多めがいいですね。

かるがもの田んぼ、このくらいで代掻きしようとしたら、奥の高いところは全然できなかったー。

かるがもの田んぼ、このくらいで代掻きしようとしたら、奥の高いところは全然できなかったー。

途中であきらめて水位をあげて水がたまるのを待つことに。今年から、丈ちゃんのアイディアでいい排水口ができたので、水位コントロールができるようになりました。とてもとても嬉しいです。去年は、低くしたいのに高すぎて稲が水没してしまうことがあったので、今年は低くしたいときに低くできるのが嬉しいです。水が溜まってからカルガモの田んぼの代掻きを再開しました。なんか難しくて泣きそうになりました。ロータリーの押え板で土が外側によって凸凹ができます。それを均そうともう1回やってみると、ますますぐちゃぐちゃになる感じです。トラクターのロータリーじゃ、きれいにできないからあきらめるかと思いました。

途中で、「雨だから水路から入れている水を止めたほうがいいよ」と教えに来てくれた農家さん。代掻きについて、いろいろ教えてもらいました。今年からウィングハローを使っているそうですが、それまではどうしていたのか?いろいろうかがったら、やっぱり最後は均すために板を使っていたとのこと。トラクターに3mのを取り付けて。

昼ご飯のときに、丈ちゃんとドライブハローについて本を読んでいたら、やっぱり代掻きはロータリーじゃなくってドライブハローの仕事だなって思いました。ロータリーでやるからうまくいかないんだと。

川崎の田んぼの皆さんは、トラクターを所有しているのに、耕耘機のかご車輪で代掻きしています。やっぱりトラクターだと凹凸になっちゃうからなのかな。かご車輪で丁寧に何回も代掻きした後で、みんな2mより長い角棒を引っ張って平らにしていました。

ということで、代掻きで凸凹になった田面を板を引っ張ってできるだけ平らにしました。いつもは丈ちゃん任せですが、自分でやってみたら結構面白かった。でこぼこのまま終わらせずに、ちょっと平らになって終わりにできてようやく安心しました。

水を張った田んぼを歩くと、ほんと心地よい疲れになります。こどものころ、プールで泳いだ後にぐっすり眠る感じ。

苗づくり大失敗

今年の苗作りは大失敗しました。

不揃いで生育が遅かったうちの苗

不揃いで生育が遅かったうちの苗

  1. 湯温消毒(60度できっかり10分)するときに、温度計が壊れていてたぶん60度より低い温度で10分浸けた。この後の催芽にも関係があったと思います。
  2. 籾まきの日程(手伝ってもらうために予定を立てた)が早すぎたようで、催芽(芽がでる少し前の状態)していないのに籾まきすることになってしまった。
  3. 籾まきのとき、籾の上に土をかけすぎたために芽が出にくくなってしまった。
  4. 今年はビニールハウスに置かなかったので、芽が出る時間がゆっくりで、かなり焦った。
  5. 一部芽がでてから、育苗用プールに移動したとき、水を多くやりすぎて地温が下がり、水が多いところの発芽が遅れ、水が少ないところの発芽が早まった。結果発芽が極端に不揃いになる
  6. 鯉の田んぼ(1.5反)を増やしたので、追加で籾まきしたけれど、15枚分しか種もみがなく、残りは玄米を浸水したものを播いたところまったく発芽しなかった。玄米を播くなら、1日浸種するくらいにすればよかったです。

失敗や去年との違いが大きすぎて、ここまで発芽が不揃いになるとはと心が痛くなりました。全部発芽しないのでは?というくらいの不安があったのですが、どうにか全体に芽が出て来てほっとしています。興味深いことに、ササニシキは同じ状況でわりとよく育ちました。豊里と神丹穂は特に不揃いになりました。

ありがたい苗、お隣の方の苗と岩手の苗

苗が大失敗してしまい、Facebookで「苗が20トレー欲しいです」と発信したところ、岩手県の阿部自然農園さんが声をかけてくれました。ササニシキが20枚あるとのことです。阿部さんは、毎年東京で開催される無肥料自然栽培勉強会でお会いする大先輩です。周囲への心遣いが素晴らしい憧れの農家さんです。そして、うちのササニシキの種もみを分けてくださった農家さんです。丈ちゃんにさっそく相談したら、「阿部さんの苗なら岩手に取りに行こう!恐れ多いけど」というような返事!本当は二人で取りに伺いたいんですが、岩手に行くには片道500km7時間はかかります。子どもがいるので私は留守番に。ご近所の若者S君が同行してくれることになりました。心強い、ありがとう。

岩手の阿部さんの田んぼで、阿部千里さんと丈ちゃん

岩手の阿部さんの田んぼで、阿部千里さんと丈ちゃん

阿部さんの苗、揃っていて立派です

阿部さんの苗、揃っていて立派です

お隣の田んぼの方が田植えを終えたとき、余っていた4枚の苗をいただきました。「彩のきずな」です。立派に育ってすばらしい。背が高いので、カルガモの田んぼの深いところに植えることにしました。ありがとうございます。苗が失敗したおかげで、他の品種に出会えました。どんな味か、どんな生育か楽しみです。

お隣の田んぼの方からいただいた4枚の苗

お隣の田んぼの方からいただいた4枚の苗

田植え 乗用4条田植え機をお借りしました

鯉の田んぼを借りたご縁で、乗用4条田植え機を借りることになりました。鯉の田んぼを今まで使っていた方が、田んぼをやめることになり、今まで使っていた田植え機を貸してくださることになったんです。

田植えの当日、9時半ごろから12時過ぎまで、ずっとIさんが教えてくれました。なんて親切なんだろうと、本当に本当にありがたくて嬉しかったです。4条植えの田植え機は、周囲8条分をはじめマークをつけておいて、最後にぐるぐるっと2週回っておしまいになるそうです。

4条田植え機で大喜びの私!

4条田植え機で大喜びの私!

もう一枚。こどもたちも、新しい田植え機を見守ってくれてました。

もう一枚。こどもたちも、新しい田植え機を見守ってくれてました。

Iさん、最後に「何か困ったことあったら電話して。」と言って帰りました。私は川崎、Iさんは下川崎、家もとても近いです。引越ししたおかげで、こんな地域のつながりができて嬉しいです。本当にありがたいなぁ。Iさんには、十分恩を返すことができないかもしれませんが、次の人たちに私たちのできることをして行こうと思います。

田植えのお手伝いに来てくれたみなさん、午前中は田植えではなく、草取りをしていただきました。畔周りの草取りがまだまだ終わってなかったんです。ありがとう。

小さいすずめの田んぼには、マコモと神丹穂ともち米のコガネモチにしました。神丹穂とコガネモチは、苗作りが上手に行かなかったので、補植する場所がいっぱいあります。

すずめの田んぼで補植をするMさん

すずめの田んぼで補植をするMさん

かるがもの田んぼも補植する場所が多かったです。

みんなで補植

みんなで補植

今年から田んぼと畑に来てくれるMさんが、いつも幸せそうなんです。田んぼや畑にいるのが心から嬉しい様子。それを見て、私も幸せになります。もう一人のMさんもですが、田植えが終わっても苗のトレーを一緒に洗ってくれたり、農具を片付けてくれたり、いろいろ氣がついて手伝ってくれて本当にありがたいです。

みんなで飯能の田んぼを守っていきましょう!

飯能の川崎・下川崎の田んぼは、これから使われなくなるのが増えてくると思います。今、80歳を超えて田んぼを頑張ってくれている方がいます。今年、残念ながら二人の農家さんが米作りをやめることにしました。川崎、下川崎だけでなく、飯能の他の地域、そして全国のどの田畑も同じ状況です。

飯能には、お米作りに興味がある人はいっぱいいると思います。農家になりたい人も10人か100人くらいいると思います。そんな人たちが、田んぼや畑を始められる仕組みがあるといいなって思います。

もしかしたら、協同組合みたいな形になるかもしれません。田植え機、稲の刈り取り機、脱穀機とか、みんなで使えたらいいかな。田起こしと代掻きが大変だから、これもできる人がやるように。難しいんだけど、でも仲良くやっていけたらいいなぁ。小島農園だけでは難しいと思うから。少しずつ考えて、田んぼと畑を楽しむ仲間を増やしていきたいです。

カテゴリー: 米作り

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