書店に並ばない本「最初に読む料理本」

季刊書籍「自然栽培」の編集長 温野 まきさんが、時雨出版を立ち上げ、本を出版しました。この本は、書店には置かないそうです。

時雨出版のホームページに、なぜ通販だけなのか説明がありました。
https://www.shigurebooks.com/

なぜ一般の書店で販売しないかというと、断裁される本があまりにも多いからです。
毎年、書店に並ぶ雑誌や本の30〜40%が断裁されます。
紙はパルプ(木)でできています。
日本で使われるパルプのうち70%は、海外の森林を伐採して輸入されています。
断裁されたあとは、リサイクルされますが、
1本の木が生長する年月を考えると、
当たり前のように無駄に断裁されていいとは思えません。
こうした現状を少しでも変えたいので、
読みたい人の手に直接届く、通販を中心に書籍販売を行うことにしました。

温野まきさ、無肥料自然栽培勉強会で一度お会いしました。そして季刊書籍「自然栽培」を通して、自然栽培、世の中の大切なことを普通の人たちに浸透させています。頭がよくってかっこいい女性だと思います。

本のこだわりは、カバーにもあるそうです。温野さんの考えが少し分かります。

時雨出版 最初に読む料理本

時雨出版 最初に読む料理本

コラムが素晴らしい

さて、本の内容素晴らしかったです。レシピだけでなく、コラムが素晴らしいです。

「料理が下手な人はいない」には、素材について書かれています。

いい素材は、きれいな土で生まれる。
きれいな土で育まれたものは、きれいな味がする。
こうした素材が手に入ったなら、できるだけ味付けをしない。
そのままで十分おいしいからだ。

このように、シンプルな語り口で大切なことが書いてあります。私の身近な人たちに、ぜひ読んで、台所に置いてほしい本です。
分量を量るのではなく、自分の感覚を大切にする、あるものを使う、その通りだと思います。

うちはいつも家にあるものと相談してご飯を作ります。今はナスがいっぱいあります。つい先日までトマトがいっぱいありました。冬になると葉物がいっぱいになります。野菜は買わずに、あるものを使います。

「無駄と手間」のコラムもよかった。

なぜ必要なのかを考えて、無駄なものは省く。
無駄を省いたときに、本当に必要なことが見えてくる。
本当に必要なところに”手間”をかけよう。

最近一つ手間をかけたら、お料理がぐんとおいしくなった。それは、トマトソースを作るときにミキサーにかけること。ひと手間かけただけで味が違う。

湯かけうどん

さっそく「湯かけうどん」を作ってみました。

湯かけうどん

湯かけうどん

うちの乾麺、かつおぶし、弓削田醤油の有機しょうゆ、お湯です。

のりと梅干しを入れたアレンジ版 湯かけうどん

のりと梅干しを入れたアレンジ版 湯かけうどん

ドレッシングはもう買わない

6年前、お野菜大好きのお客様がうちに遊びに来たときに、オリーブオイルと塩のサラダを作ってくれました。そのおいしいこと。アサクラオルチョという特別おいしいオリーブオイルなら、それだけでごちそうです。

本にもドレッシングはオリーブオイルと塩と書かれていました。我が家では実践済み!

オイルの話で最近の出来事。ご近所に住むフランス人の友人が、自分でのらぼうを育てて、自宅で搾油しました。日本で販売している菜種油は味がないそうです。フランスではコールドプレスの油だからおいしいと。なので自分でコールドプレスの油を作ったんです。私も1瓶いただいたので飲んでみました。「う、うまーい」、コクと香りがあります。4年前くらいにのらぼうの種を10kg収穫して、油を作ってもらったことがあります。それは焙煎して油を搾油する方法でした。飲んだところ癖のない味で、いつも買っているカホクの国産菜種油の方がおいしいと思い、それ以降のらぼう油は(田んぼや麦の収穫で)忙しいこともあり作らなくなりました。油の搾り方によって、こんなに味が違うのかと驚きました。

他にも、面白いコラムやレシピがいっぱいあります。ただのレシピ本ではない、お料理する心、考え方を伝えてくれる素晴らしい本です。毎日のご飯を大切に幸せに食べる人が増えますように。

カテゴリー: 我が家の食卓, 書籍

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