育ちが遅いのは、肥料が少ないからだけではない

狭山の農家小峰さんが、何度か畑にきてくださり、作物の育ちについてアドバイスしてくれます。

無肥料自然栽培をしていると、「肥料を与えないから育ちが悪いのではないか?」と考えてしまいます。シロザがあっという間に大きくなった狐の畑に比べて、シロザの生育が止まっているクマの畑は、痩せていると思っていました。その様子をみて、緑肥で土壌改良することばかり考えていましたが、他にも重要なことがありました。その例をいくつか紹介したいと思います。

小松菜が双葉の状態からなかなか育たないです。前回は中耕した後にぐぐっと成長したのですが、今回は変わりません。小峰さんに「水分が少ないからではないですか?」と言われて、水分が育ちに影響するのかと驚きました。確かに5月11日にしっかり雨が降ってからもう2週間以上雨が降っていません。今日一雨ふったら、ぐっと大きくなるか楽しみです。同じく水分に関して、姉弟子の野菜の育ちがよくて、やはり「畑の肥料分の違いかな?」と思っていたのですが、姉弟子の畑の特徴も知っている小峰さんが、姉弟子の畑の方が「地下水位が高いので、雨が降らない状態では育ちがいいと思います。」と聞き、「へーーー!」と思いました。

先日の生育不良のズッキーニで実験では、空気が足りないことが生育が遅い原因のようでした。ジャガイモも中耕したら、その後生育がよくなりました。

水と空気、植物の生育には大切な要素です。そしてもう一つが光。5月は日照時間が長かったので、光は十分だったと思います。また、光は自分で調節できないところなのでどうすればいいか、経験を積みながら考えたいと思います。

無肥料自然栽培とは、本当に観察と考察が大切な栽培方法だと思います。でも、そのおかげで気づきが多いです。肥料や農薬を使う以外にも、いろいろな方法があることが分かります。このことに、気づきを与えてくれる小峰さんには、本当に感謝感謝です。自然な農を考える会に参加してよかったー。

カテゴリー: 栽培
One comment on “育ちが遅いのは、肥料が少ないからだけではない
  1. たけさん より:

    私も肥料分以外の複合的要因を考えていましたが、小峰さんの口から聞くと重みが全然違いますよね。

    あと、「緑肥」というのは本当に言葉がよくないと思います。字面からつい肥料分のことに頭がいってしまいますが、「食用じゃないけれど栽培に有用な植物」と捉える必要があると思います。いい用語はないものでしょうか。で、その緑肥ですが、根が直接的に耕すことによる物理性向上、根圏で活動する比較的な大型の土壌生物による間接的な物理性向上が期待でき、排水性、保水性、通気性の向上が見込めると思います。水と空気、ですね。

    光については、透過性の異なる素材(よしず、寒冷紗、使い古したビニール)などで減らす方向にコントロールすることは可能かと思います。増やす方向にするのは、凹面鏡を使うとか、建物の屋根で受けた光を光ケーブルで送るとか、コスト的に現実的でない方法しか思いつきません。銀マルチで葉裏まで光を当てるというのは、ちょっと違うかな。

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