ライ麦の収穫とライ麦の根っこについて

先日の長雨で、ライ麦がナスの上に倒れてきていました。畑に来てくれていた3名の方と一緒に、ライ麦を刈ることに。4人で刈るとあっという間です。それでも、コンテナ10杯分くらいにはなったでしょうか。一人でやっていたら、他に優先することたくさんで、絶対終わりませんでした。3人に感謝感謝です。

育苗している苗もほとんどなくなった育苗ハウスに、さっと稲架を作って、ライ麦束をかけました。

ライ麦について、ちょうど読んでいる本で面白いことが書いてあったのでご紹介します。

ドイツで1994年に書かれ、2009年日本有機農業研究会が発行した「生きている土壌」という本です。1月にふじみの市の自然食品店「サン・スマイル」に行ったとき、代表の松浦さんに薦めてもらった本です。

分かりやすいのがこの一文。「1株のライ麦の根には、極微な根毛がほぼ140億本(!)ついていると推定される。この根毛をつなぎ合わせると全長で10600kmにもなり、これは地球の北極と南極の間の距離に当たる。」

なんとー!とびっくりしてしまいました。
これが書いてある章はこんな全文。

根毛の作用面積
根のついた一本の植物を、どんなに注意深く上から引き抜いても、その微細な根毛を確かめることはむずかしい。根毛は側根からちぎれ、土の中に残るからである。どっちみち、根毛を肉眼で見ることはできにくく、顕微鏡を使って、この吸収根を見るしかない。

30cmの深さの中で、1㎡当たりの根毛の作用面積は、マメ科植物を例にとると、80㎡、麦類では100㎡と推定されている。この値をha当たりにしてみると、根毛の表面積は
100万㎡にもなる。

1本の樹木の根を数えた人はいない、ライムギでの研究によると、総根数は1300万本、総延長は600kmとなっている。1株のライ麦の根には、極微な根毛がほぼ140億本(!)ついていると推定される。この根毛をつなぎ合わせると全長で10600kmにもなり、これは地球の北極と南極の間の距離に当たる。この途方もない根や根毛の買う葉、植物が湿度と養分をもとめて土壌中のあらゆる空間を探し求める努力の結果なのである。根毛野発生する根の部分では、1m㎡あたりにして400本にも及ぶ根毛があるとみられている(パウリ 1988による)。これらの根毛の微細な組織は植物の吸収器官、いわば植物の口であり、人間の腸の絨毛に当たるものだ。

無肥料自然栽培勉強会で、「根っこが大切。根を張らせる土作りが大切」とは聞いていたのですが、この「生きている土壌」には、根がどのように伸び、どんな働きをして、土壌の微生物、小動物も含めて、土壌がどんな活動をしているのかが分かりやすく書いてあり、驚くことばかりです。ぜひ、読んでみてください!

カテゴリー: 書籍, 栽培

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*