2020年の夏は、7月が雨ばかり、8月が猛暑日ばかりという極端な天候でした。
それなのに、なぜか7月8月と過去最高の売上になりました。
2019年がそれまでの過去最高で、7月470,071円、8月303,753円だったところ、2020年は7月542,008円、8月568,002でした。特に8月の伸びが26万円と大きかったですです。出荷していて感じたのが、お盆を過ぎても野菜の出荷量がガクンと減らなかったことです。
興味があったので、野菜ごとの2019年と2020年の売上を集計してみたら、いろいろ分かることがあり面白かったです。今年は、研修生の岡田さんが平日毎日来てくれたこともあり、手間をかけられたのも収量が上がった一因だと思います。来年以降、今年ほど売上が上がるか分かりませんが、失敗の経験を活かして、適地適作適管理を続けていきたいと思います。
2020年に売上を伸ばしたもの
第1位 玄米麺 98,750 アップ!
2019年は3月時点でお米がなくなり、夏場は玄米麺がありませんでした。2020年はコンスタントに販売できました。越谷の遊佐農場さんから大口注文をいただいたり、ありがたいことです。
第2位 もちっとコーン 52,250円アップ!
2019年はトウモロコシが大失敗でした。痩せたヤギの畑で草ぼうぼうになって生育が悪かったものと、水の多すぎるカメの畑で平畝で栽培して水浸しになり生育不良になったためです。
2020年はきつねの畑(2019年は草地で休ませた水はけのいい畑)で、よく採れました。雨の多い7月ですが割と受粉もできて、肥大もよかったです。トウモロコシは乾燥の方が苦手なので2020年7月の涼しくて雨の多い気候はあっていたようです。
第3位 中玉トマト サンティオ 40,270円アップ!
中玉トマトは、2019年に痩せたヤギの畑に作付しました。生育が悪かった上に、途中でカメムシ害が多くなり8月7日に収穫を終えました。2020年は敷きわらも効果を発揮したのか、そこまで地力が高くないと思っていたウシの畑中段でよく茂りました。7月中は湿害で腐ったものが多くて出荷できないトマトが多かったのですが、カメムシ害もなく8月31日まで出荷できました。地這で育てたことで、支柱の高さ2mの限界がなく、3m以上よく伸びました。
第4位 真黒ナス 36,530円アップ!
真黒ナスも2019年は大失敗したお野菜でした。苗作りの際にノミハムシが大発生してしまい、播きなおしてなんとか例年の2週間後に定植したものの、1/3くらいは枯れてしまったりしました。第2弾も敷きわらをしなかったので草に埋もれて収量が少なかったです。
2020年は、第1弾もほぼすべての株がよく育ちました。第2弾は第1弾を上回る生育の良さで8月中旬から9月上旬まで今までにない出荷量でした。
第5位 緑ナス 30,550円アップ!
緑ナスは、2020年今までで一番大きく茂っています。25m 40株ほど植えていますが、最高1日にコンテナいっぱい13kg採れました。キョンの畑は葉物がなぜか育たない元茶畑なのですが、なにかの成分がナスにはよかったのでしょうか?
真黒ナスと同じ3月下旬に種まきしたものが、少し遅れて8月から収穫でき、9月20日現在も大きなナスが1日4kgは採れています。真黒ナスがピークを過ぎると小さくなってしまうのに、ずいぶん生育と実りが違います。
第6位 ピーマン 28,090円アップ!
2019年に収量が6360円だったピーマン。原因は生育不良、カメムシ害とタバコガの幼虫の害です。緑ナスと同じくキョンの畑で25m栽培したところ、枯れた株もありますが、よく育った株は今までで一番の大きさに育っています。特に7月の涼しいときは、カメムシもタバコガもなく、光量も十分だったようで、大きい実がよく採れました。8月中旬以降、タバコガの幼虫の食害がありますが、樹勢がいいので10月以降も出荷できそうです。
第7位 万願寺唐辛子 22,740円アップ!
万願寺唐辛子も2019年に育ちが悪かったです。2019年のカメの畑は明渠が浅くて地下水位がとても高くて育ちが悪い野菜が多かったようです。万願寺唐辛子は、特に植え付け時に風よけに防虫ネットを張っていて、その中で虫が繁殖して万願寺唐辛子の生育不良になったりもしていました。
2020年もカメの畑ですが、明渠を深くしたおかげで、7月の長雨でも排水がよく、涼しい気候でよく育ち、大きい実がいっぱい採れました。万願寺唐辛子のファンも多くて、飲食店の方が「大量に持ってきて」と言ってくださってありがたかったです。個人の家庭でも3袋!増量!と指名していただけました。
第8位 神田四葉きゅうり 22,240円アップ!
神田四葉きゅうりを2020年は初めてカメの畑で栽培しました。今まではうさぎの畑で栽培して、途中で青枯れ病になることが多かったです。かめの畑はキュウリが青枯れ病になることはありません。水が多く腐植に富んでいるので、病原菌が繁殖できないのかと思います。
相模半白きゅうりと播種時期をずらして、5月15日播きにしました。相模半白きゅうりの収量が少なくなる7月10日ごろまでずっと摘花摘果をして葉を茂らせたのがよかったようです。お客様にも「このきゅうり初めてですね」と言われるほど、今まで出荷できてませんでした。甘みがあってシャキシャキして、相模半白きゅうりとは違う味わいを楽しむことができました。9月20日現在も、わずかですがおいしいきゅうりが採れています。
2020年に売上が下がったもの
第1位 玉ねぎ 38,922円ダウン!
玉ねぎは、種の発芽率が低かったことと苗の育ちが悪かったことなどあり、作付が少なくなりました。定植後は除草も適期にでき玉ねぎの肥大もよかったのですが、収穫日が雨で4日くらいずれてしまって、雨による腐敗が進んでしまいました。適期に収穫できていたら、4万円のダウンはなかったかもしれません。残念です。
忙しい6月に収穫するので、2020年の収量は少なめで作業が一日で終わってありがたかったのですが、玉ねぎは人気が高いので、やっぱり作付は増やしたいなと思いました。
第2位 世界一トマト -25,420円ダウン!
世界一トマトは、今年初めて地這で栽培しました。米と麦の作付が増え、夏野菜の除草やトマトの誘引が後回しになってしまいます。すでに中玉トマトサンティオが地這で好成績を収めていたので、世界一トマトもえいや!っと支柱に誘引するのをとちゅうでやめてしまいました。
サンティオと違い、湿害に弱いようで、7月中はほとんどのトマトが腐ってしまいました。腐ったトマトはその場ではなく、少し離れたところに片付けました。2019年は8月23日でカメムシ害がひどくて収穫を終了したのに対して、2020年はカメムシ害がほとんどなく9月上旬に収穫ピークが来ました。雨が多かったので割れて出荷できないものも多かったですが、味はとてもよかったです。
世界一トマトを支柱に誘引して栽培していると、9月になっても青い実のままで青い葉っぱのままで終わってしまうことがあったのですが、地這にしたら、最後にすべて赤く熟して、樹勢も栄養を使い果たして枯れて、世界一トマトの最後を見れて嬉しかったです。湿害の問題がありますが、来年以降も世界一トマトを敷きわら+地這で育てたいと思います。
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