はんのう農業たべてみ隊! 小島農園編

8月19日(水)に、飯能市が募集した「はんのう農業たべてみ隊!」がやってきました。これは、市民が市内の農家を巡り、農業の現場を知ってもらい、農産物の安心安全への理解を深めるために行っているそうです。小島農園では、飯能市がすすめている「固定種野菜」を作っているので声をかけていただきました。ほかに、田んぼの見学と、古谷ぶどう園でのぶどう収穫体験があるそうです。参加者は小学生が多く、その保護者、それ以外の方が少しで、全部で25名ほどでした。

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御一行様、バスで到着。ハウスの前で固定種野菜について説明。

まずは「固定種野菜とは?」という説明をしました。小学生が分かりやすいように、工夫してみました。折角なのでご紹介。

固定種野菜とは?
今はスーパーでは見かけなくなってしまったけれど、50年以上前までは、どこでも作っていたお野菜。

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固定種野菜とは?

飯能で有名な固定種野菜は?
だれも答えないのでヒント。「菜っ葉の仲間です」「小松菜?」違います。するとあちこちで「のらぼう」との声。正解!

ナスや大根は、全国で何種類あるでしょうか?
まずは、スーパーで大根が何種類くらいあるか聞いてみました。保護者達が考えます。青首、三浦、聖護院、辛み、頑張っても5種類くらいでしょうか。こどもたちに数当てしてもらうと、「1000!」「ちょっと多すぎ」「100!」「いい線!」「6!」「それは少なすぎ!」「130!」と掛け合い。ナスも大根も100を超える品種があります。地域ごとにいろんな大根やナスがあるんです。

固定種野菜はどんどん消えている
なんでだと思います?「おいしくないから!大根が辛すぎ。」という声。「固定種の甘い大根もありますよ」とお答えしました。

今のお野菜は、早く育って、きれいに育って、大きさも揃っている。50年前と変わったのは、近くの人に売るんじゃなくて、いっぱい作って、箱に詰めて遠くに売るようになったこと。そのために、大きさが揃うことが大切になった。そして、今の大根が9月に播いて2か月で採れるところを、固定種野菜は3か月かかる。大きさもばらつきがあるので、選ばれなくなってしまった。固定種野菜は、ゆっくり育って、小さいけれど、その分味が濃いと思う。

人参や大根の花が咲く
固定種野菜を育てている畑では、ナスやトマトの花だけでなく、人参や大根の花も咲くんですよ。花を咲かせて種をとって、それをまた播くんです。

ここで種取りの野菜を紹介。大きく太ったナス、ズッキーニ。乾燥したトウモロコシ。大根とごぼうの種は「なーんだ?」とクイズ形式にしたところ面白かったです。

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大根の種を見せてるところ

種取りすることで、種が畑を覚えて、なじんでいく
毎年種取りすることで、畑の土のこと、飯能の天気のことなど、種が覚えて、畑になじんでいく。自分が好きなのから種取りするので、20年後には、小島ナス、小島ズッキーニ、小島大根になっていく。全国にいろんな大根があるのも、その土地土地で種取りしていったからなんですね。

小松菜のたねを配布
最後に、固定種野菜を育ててみましょうと、小松菜の種を配布しました。20cm間隔で条播き、株間8cmで3粒ずつ播くののデモンストレーションもしました。

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ごせき晩成小松菜の種を配布しました

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播き方のレクチャー付き

固定種野菜についてのお話はこれで終わり。次は畑の見学と試食!

まずは、話に出てきた人参の種取り。人参の種取りしたのが残っていたので、みんなで見てみました。抜いてみるとしわしわの人参が!

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大豆畑を通って人参種取り区画へ。

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種取りが終わった人参を抜いてみました

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こんな風に花が咲いたんだよと説明。人参の地下部はしわしわでした。

移動して「これなんだ?」クイズ。さつまいも、落花生、ゴマ、スイカが並んでいます。保護者の方で、いろいろ知っている方がいました。

さて、お楽しみのミニトマト収穫。収穫しきれずにまっかに熟したミニトマトがいっぱいです。「好きなだけ食べてねー」と声をかけたので、みなさん食べること!食べながらも、「おいしいね」「あまいね」という声が飛び交います。嬉しいですね。小さいですが、紙コップをお渡ししたので、「お父さんに持って帰ろう」と言っている親子もいました。

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完熟メキシカンミジェット(ミニトマト)食べ放題!

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「おいしい」ともりもり食べてくださるみなさん

かなり食べていただいたあとで、乙女スイカを収穫して、その場で切って食べました。冷やしていない、採れたてスイカなんて珍しいですよね。試食なので少しずつでしたが、楽しんでいただけたようです。「種をまくと、乙女スイカができますよ」と声をかけたところ、数名、たねもお持ち帰りになりました。

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乙女スイカを試食中

さて、うさぎの畑に移動です。ここでも「この野菜なんだ?」クイズ!トマト、ポップコーン、ヤーコン、みょうががありました。

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この野菜なんだ?クイズ!

それから、奥武蔵地這きゅうりを収穫して、これもその場で試食。普通サイズは「おいしい」の声が出ました。採れたてはなんでもおいしいですよね。

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試食用に奥武蔵地這キュウリ収穫中

最後に、草の中から宝探し。何があるのでしょうか?

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この草むらに何かあります。

金港五寸人参です。いろいろな大きさがありました。かなり楽しんでいただけて私も嬉しかったです!

やっぱり、こどもと畑はいいですね。こどもたちの輝き、とっても素敵でした。保護者のみなさん、ほかの参加者の方も、興味津々で話を聞いてくださって嬉しかったです。

それにしても、ここまで固定種野菜をそろえ、種採り野菜を見せることができ、収穫&試食をでき、しかも固定種野菜の説明までしちゃう農園、なかなかないんじゃないでしょうか。いい仕事できました。今後も、市内の方々に、お野菜について知ってもらう活動したいなと思いました。

おまけ、配布用の小松菜の種、前日夜中に思いついて作りました。

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配布用の小松菜の種を準備中

カテゴリー: イベント, つながり

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